【2026年最新】資格外活動許可とは?留学生が知っておくべき週28時間ルールと厳格化の全解説

【2026年最新】資格外活動許可とは?留学生が知っておくべき週28時間ルールと厳格化の全解説

日本に在留する留学生がアルバイトをするには「資格外活動許可」の取得が必要です。許可なく働くと不法就労となり、退去強制の対象になる場合があります。

また、2025〜2026年にかけて審査が大幅に厳格化されており、以前の感覚での運用は通用しなくなっています。

 

ここでは、制度の基本から最新の厳格化の内容、申請手順まで企業担当者・留学生の両方に向けてわかりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 留学生がアルバイトなどで報酬を得るには、原則として事前に資格外活動許可を受ける必要があります。
  • 包括許可を受けた留学生が働ける時間は、原則として複数の勤務先を合算して週28時間以内です。
  • 夏休みなど教育機関が定める長期休業期間中は、1日8時間以内まで就労できる場合があります。
  • 企業は採用前に在留カード裏面の資格外活動許可欄を確認し、勤務時間を適切に管理する必要があります。
  • インターンシップや個人事業的な活動など判断が難しいケースでは、行政書士に相談すると安心です。

【基礎知識】外国人留学生の資格外活動許可とは

在留資格「留学」は、あくまで教育機関での勉学を目的として与えられるものです。そのため、原則として就労は認められていません。留学生がアルバイトなどの報酬を得る活動を行うには、事前に出入国在留管理庁から「資格外活動許可」を取得する必要があります。
※参考:「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について(出入国在留管理庁)在留資格「留学」に係る適正化について(出入国在留管理庁)

留学生のアルバイトは許可が必要

在留資格「留学」では、在留資格に定められた活動(勉学)以外の報酬を受ける活動は原則禁止されています。アルバイトを行う場合は、あらかじめ出入国在留管理庁に資格外活動許可を申請し、許可を受けなければなりません。
許可を受けずに働いた場合は、たとえ短時間であっても「資格外活動」として不法就労に該当します。なお、資格外活動許可は「在留資格認定証明書交付申請」や「在留期間更新許可申請」と同時に申請することも可能です。

許可があっても働けるのは原則週28時間まで

資格外活動許可を取得した留学生が就労できる時間は、原則として1週間につき28時間以内と定められています。この28時間は、複数のアルバイト先での労働時間をすべて合算した合計です。
また、週の起算日は決まっておらず「どの7日間で見ても合計28時間を超えてはならない」という遡及計算が基準となります。残業時間も含まれるため、シフト管理には注意が必要です。
なお、夏休み・冬休み・春休みなど、在籍する教育機関が定めた長期休暇期間中は、1日8時間以内・週40時間以内まで就労が認められます。この特例はあくまで学校が定めた休暇期間中に限られ、学年暦に基づき判断されます。

包括許可と個別許可の違い

資格外活動許可には、包括許可と個別許可の2種類があります。
比較項目包括許可個別許可
内容特定の勤務先を限定せず、週28時間以内のアルバイト全般を許可特定の活動・勤務先に限定して許可(インターンシップなど)
確認方法在留カード裏面の「資格外活動許可」欄に記載パスポートの「指定書」に活動内容・勤務先が記載
注意点風俗営業等への従事は不可指定された場所・活動以外での就労は不可
在留カード裏面に許可(原則週28時間以内)」と記載されていれば包括許可あり、何も記載がない場合は許可なしと判断できます。企業の採用担当者は、必ず採用前にこの欄を確認してください。

留学生の資格外活動許可の審査が厳格化!その内容とは

かつて「形骸化している」とも指摘されていた留学生の就労管理ですが、政府は2024年以降、制度の実効性を高めるための取り組みを本格化しています。マイナンバーを活用したデータ連携、審査方針の見直し、適正管理校の認定制度強化など、複数の対策が同時に進行中です。

マイナンバー・社保連携が実施される

2024年から2025年にかけて、デジタル庁主導でマイナンバーと社会保険・雇用保険のデータ連携が進んでいます。これにより、複数の勤務先を掛け持ちしている場合でも、各勤務先での労働時間・報酬を自動的に検知できる環境へと移行しつつあります。
ダブルワークによる28時間超過の発覚リスクは大幅に高まっており、「バレなければよい」という運用は通用しません。

包括許可が個別審査に切り替えられる

出入国在留管理庁は、これまで一律に認めてきた包括許可を、個人ごとの状況に応じた個別審査へ切り替える方針を表明しています。具体的には、マイナンバーに紐づく納税記録・在籍状況・過去の活動実態などをもとに、許可の可否や就労時間の上限が個別に判断されるしくみが検討されています。
また、在籍する教育機関が「適正校」として認定されているかどうかも審査に影響します。出席率が低い・学業実態が乏しいと見なされた場合、資格外活動許可が認められないケースもあります。

不法就労になるとどうなる?留学生・企業それぞれのリスク

留学生の資格外活動をめぐる違反件数は近年急増しており、出入国在留管理庁の統計では退去強制件数が令和3〜5年度で大幅に増加しています。2026年2月には、留学生の在籍管理が不適切と判断された大学・専門学校の実名が公表されるなど、留学生本人だけでなく、受入機関・雇用企業への監督も厳しくなっています。

留学生本人のリスク|退去強制・在留資格の取消し

資格外活動許可を取得せずに就労した場合、または許可の範囲(週28時間)を超えて就労した場合は、在留資格の取消し・退去強制の対象となります。退去強制を受けると、一定期間(原則5年〜永久)の再入国が禁止されます。
また、仮に資格外活動許可を取得していたとしても、風俗営業法に規定する風俗営業・性風俗関連特殊営業などへの従事は一切禁止されています。

雇用企業のリスク|不法就労助長罪とは

留学生を雇用する企業側にも重大なリスクがあります。資格外活動許可のない留学生、または許可の範囲を超えて就労させた場合、使用者は不法就労助長罪(入管法第73条の2)に問われ、3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金またはその併科が課せられます。
採用時・更新時に必ず在留カードの裏面で資格外活動許可の有無を確認することが、企業が取るべき最低限の実務上の義務です。

留学生の資格外活動許可に関するよくある質問

資格外活動許可について、留学生本人と企業担当者の双方からよく寄せられる疑問をまとめました。手続きや確認の際の参考にしてください。

Q1:在留カードの裏面に何も書いていなければ許可なし?

はい、原則として許可なしと判断します。資格外活動許可を取得すると、在留カード裏面の「資格外活動許可」欄に「許可(原則週28時間以内)」などの記載がされます。企業担当者は採用前に必ず裏面を確認してください。

Q2:インターンシップは資格外活動許可が必要?

有償のインターンシップ(報酬が発生する場合)は就労とみなされるため、資格外活動許可が必要です。包括許可の範囲(週28時間以内)で対応できるケースと、個別許可が必要なケース(週28時間超・特定の勤務先に限定した活動など)があります。無償のインターンシップであっても内容によっては許可が必要になる場合があるため、事前確認を推奨します。

Q3:留学生を雇う前に企業がすべき確認は?

①在留カード表面の在留資格・在留期限の確認、②在留カード裏面の資格外活動許可の有無の確認、③在留カードの真偽確認(法務省の「在留カード等読取アプリ」活用推奨)の3点が最低限必要です。また、他の勤務先との掛け持ち状況も確認し、週28時間を超えないよう管理する体制を整えることが重要です。

Q4:長期休暇の認定は企業側が行うの?学校側?

長期休暇の期間は、留学生が在籍する教育機関(大学・専門学校等)の学年暦に基づき判断されます。企業側が独自に「この期間は長期休暇扱い」とすることはできません。雇用する留学生の在籍校のカレンダーを都度確認し、長期休暇の起算日・終了日を正確に把握したうえでシフトを組む必要があります。

Q5:資格外活動許可の申請にかかる期間は?

在留期間更新や在留資格変更と同時に申請する場合は、審査期間(2週間〜2か月程度)の中で一括して処理されます。単独で申請する場合も、一般的には2週間〜1か月程度の審査期間が見込まれます。申請から就労開始まで時間がかかるため、余裕を持って手続きを進めましょう。

まとめ

資格外活動許可は、留学生本人にとっても雇用する企業にとっても、正しく理解しておかなければならない重要な制度です。とくに2024〜2026年の制度見直しにより、マイナンバーと社会保険データの連携、審査の個別化、適正管理校制度の強化など、管理の厳格化が急速に進んでいます。「週28時間を超えていなければ大丈夫」という感覚だけで対応するのではなく、在留カードの確認・掛け持ちの把握・長期休暇期間の正確な認定まで含めた適正な管理が求められています。
 
申請手続きや審査が心配な場合、また複雑なケースへの対応が必要な場合は、在留資格・ビザ申請の専門家である申請取次行政書士への相談が安心への近道です。資格外活動許可に詳しい行政書士は、国内最大級の行政書士検索サイト「申請Navi」で探してみてください。

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この記事の執筆・監修者

氏名:遠藤 秋乃
行政書士・司法書士資格保有

経歴:

大学卒業後、不動産会社で4年・メガバンクの融資部門での勤務2年を経る。

2015年~2016年にかけて、司法書士試験・行政書士試験に合格。知識を活かしてさまざまな分野の相談に200件以上対応。

入管手続き、相続、企業法務、事業承継などさまざまな分野について最新事例の調査・研究を進め、行政書士資格保有者の立場から、読者に良質な情報をお届けしています。