車検の必要書類で共通するもの
車検の手続き方法(ディーラー・整備工場への依頼、ユーザー車検など)にかかわらず、必ず手元に用意しておくべき書類が3点あります。いずれも原本が必要で、コピーは認められないため、事前に保管場所を確認しておきましょう。※参考:継続検査の必要書類(自動車検査登録総合ポータルサイト)
自動車検査証(車検証)
車検証は、車の「身分証明書」にあたる書類で、車検を受けるうえで最も基本となる書類です。多くの場合、車内のグローブボックスや収納スペースに保管されています。原本の提出が必須で、コピーは認められていません。もし紛失してしまった場合は、普通車であれば管轄の運輸支局、軽自動車であれば軽自動車検査協会の窓口で再交付申請が可能です。
なお、令和5年1月以降、新しく交付される車検証は電子化(ICカード化)されています。電子車検証の場合はICチップに情報が記録されていますが、手続き上は従来と同様に原本の持参が必要です。
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)証明書
自賠責保険証明書は、強制加入の保険に加入していることを証明する書類です。車検では、新たに取得する車検証の有効期間をすべてカバーする保険期間のものが必要になります。また、現在お持ちの証明書の保険期間が車検受検時点でまだ残っている場合は、その証明書もあわせて持参してください。保険期間で注意したいのは、満了日が午前0時(午前12時)までとなっている点です。そのため、新しく取得する車検証の有効期間が満了する日よりも1日以上長く加入している必要があります。
紛失した場合は、加入している保険会社または共済組合に連絡して再発行を依頼してください。
なお、平成29年4月以降、自賠責保険証明書は電子化されており、保険情報が登録情報処理機関に提供されている場合は、証明書の提示が省略できるケースもあります。ただし確認が取れない場合に備え、書面の証明書も持参しておくと安心です。
自動車税(種別割)納税証明書
毎年4月1日時点の車の所有者に課税される自動車税(種別割)を納付していることを証明する書類です。ただし、近年は電子化が進んでいるため、必ずしも紙の証明書を用意する必要はないケースが増えています。普通車(国税)については、地方税のシステムに納税情報が反映されていれば原則として提示不要です。
一方、軽自動車税(種別割)は市区町村が課税しており、「軽自動車税納付確認システム(軽JNKS)」に納付情報が登録されている場合は原則不要となりましたが、登録状況によっては提示が必要なケースもあります。
紛失した場合や念のため用意しておきたい場合は、普通車なら都道府県税事務所、軽自動車なら市区町村の窓口で再発行できます。
| 車種 | 担当窓口 | 省略条件 |
|---|---|---|
| 普通車 | 都道府県税事務所 | 地方税システムに納税情報が反映されている場合は原則不要 |
| 軽自動車 | 市区町村窓口 | 軽JNKSに納付情報が登録されている場合は原則不要 |
工場や専門店に車検を依頼するときの必要書類
ディーラーや整備工場、カー用品店などに車検を依頼する場合、継続検査申請書などの書類は業者側が作成・手配してくれます。そのため、オーナーが自分で用意する書類は最小限で済みます。普通車の車検を依頼する場合
普通車の場合、業者に依頼するなら基本的に持参する書類は前述の共通3点(車検証・自賠責保険証明書・自動車税納税証明書)が中心です。手続きの種類によっては、ほかに認印が必要となることもあります。軽自動車の車検を依頼する場合
軽自動車の場合も、基本的な持参書類は普通車と同様の3点です。ただし、軽自動車税(種別割)の納税証明書については、軽JNKSへの登録状況によって提示が必要になる場合があります。業者から事前に案内がない場合は、念のため手元に用意しておきましょう。また、指定整備工場(民間車検場)に依頼した場合、車検に合格すると「保安基準適合証」が発行されます。これは整備工場が保安基準への適合を証明するもので、この証明書があると軽自動車検査協会での検査手数料が通常の持込検査より低くなるなど、手続き上のメリットがあります。
| 書類 | 普通車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 自動車検査証(原本) | 必要 | 必要 |
| 自賠責保険証明書 | 必要 | 必要 |
| 自動車税納税証明書 | 原則不要(電子確認) | 場合により必要 |
| 継続検査申請書など | 業者が作成 | 業者が作成 |
| 認印 | 場合により必要 | 場合により必要 |
ユーザー車検の必要書類
ユーザー車検とは、ディーラーや整備工場に依頼せず、自分で運輸支局や軽自動車検査協会に車を持ち込んで受検する方法です。費用を抑えられる一方、申請書類の準備と記入は自分で行う必要があります。普通車のユーザー車検をする場合
普通車のユーザー車検は、管轄の運輸支局(陸運局)の検査場で受検します。このときの必要書類には、自分で事前に用意するものと、当日窓口で入手するものに分かれます。▼事前に用意するもの(自宅から持参)
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
- 自動車税納税証明書(電子確認できない場合)
- 点検整備記録簿(任意だが、ない場合は車検証備考欄に記録される)
- 継続検査申請書(OCR申請書専用3号様式)
- 自動車検査票(窓口で配布)
- 手数料納付書(自動車検査登録印紙を貼付、またはキャッシュレス)
- 自動車重量税納付書(重量税印紙を貼付、またはキャッシュレス)
※車検の印紙代は2026年4月より値上げされております。
値上げ額や安く済ませる方法は印紙代の解説記事にて詳しく解説しております。
重量税の金額や節約のポイントはこちらの記事をご参考ください。
軽自動車のユーザー車検をする場合
軽自動車のユーザー車検は、運輸支局ではなく軽自動車検査協会に持ち込み、下記の書類を用意する必要があります。▼事前に用意するもの(自宅から持参)
- 自動車検査証(車検証)の原本
- 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
- 軽自動車税(種別割)納税証明書※1
- 点検整備記録簿※2
※2:提示がない場合、車検証備考欄に未実施として記録される
▼当日、軽自動車検査協会の窓口で入手するもの
- 継続検査申請書(軽専用第2号様式)
- 自動車重量税納付書
- 軽自動車検査票
車検以外にも手続きがある場合はどうする?追加の必要書類
車の購入・譲渡・引越しのタイミングで車検を迎えることもあります。名義変更や住所変更は車検と同じ窓口でまとめて手続きができますが、追加で用意すべき書類がいくつかあります。名義変更を同時に行う場合
車を譲り受けたり中古購入したりした場合、車検と同時に名義変更(移転登録)を行うことができます。普通車の場合は運輸支局で、車検の前に名義変更の手続きを済ませてから受検する流れになります。下記のように、旧所有者・新所有者それぞれが書類を用意する必要があるため、双方で事前に確認・準備を進めておくことが大切です。
▼旧所有者が用意するもの
- 譲渡証明書(実印の押印が必要)
- 委任状(実印の押印が必要)
- 印鑑登録証明書(発行から3か月以内のもの)
- 委任状(実印の押印が必要)
- 印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)
- 車庫証明書(発行から1か月以内のもの)
住所変更を同時に行う場合
引越し後に車検時期を迎えた場合、住所変更(変更登録)も同時に手続きできます。ただし、車庫証明書は車検証の住所変更に先立って取得しておく必要があり、警察署での申請から受け取りまで通常1週間前後かかります。車検直前に慌てないよう、引越し後はできるだけ早めに手続きを進めましょう。住所変更に必要な追加書類は以下の通りです。
- 住民票(新住所が記載されたもの)
- 印鑑登録証明書(新住所のもの)
- 車庫証明書(新住所の保管場所を管轄する警察署が発行したもの)
車検証を紛失している場合
車検証を紛失した場合は、車検を受ける前に再交付を受ける必要があります。普通車は管轄の運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会の窓口で再交付申請を行います。必要書類は普通車と軽自動車で一部異なります。
| 書類 | 普通車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 申請書 | OCR申請書(窓口で入手) | 軽第3号様式(窓口で入手) |
| 手数料納付書 | 必要 | 必要(350円) |
| 理由書 | 必要 | 不要 |
| 本人確認書類 | 必要 | 不要 |
| 毀損した車検証 (手元にある場合) | 提出 | 提出 |
| 委任状・申請依頼書 (代理申請の場合) | 必要 | 必要 |
ご参考までに、委任状の書き方は以下の記事で詳しく解説しております。
自動車登録の委任状とは?書き方・様式・印鑑まで完全解説
書類の準備が不安なら行政書士に相談を
車検の書類準備や手続きが複雑に感じる場合は、行政書士への依頼が有効な選択肢です。特に名義変更や住所変更が重なるケース、書類を紛失している場合などは、専門家に任せることで手続きのミスや手間を大幅に減らせます。行政書士に依頼できること
行政書士は、官公署に提出する書類の作成・申請を代行することを業とする国家資格者です。車検に関連する手続きでは、以下のようなサポートを依頼できます。- 車検に必要な書類の作成・申請代行
- 名義変更などの手続きの同時代行
- 車庫証明の取得代行
- 車検証などの紛失書類の再取得
行政書士に依頼するメリット
行政書士に依頼する最大のメリットは、書類不備によって当日の受検が失敗するリスクをゼロに近づけられることです。自分で書類を用意する場合、記入ミスや書類の不足があると、運輸支局や軽自動車検査協会の窓口で差し戻されてしまいます。また、名義変更・住所変更・車庫証明の取得など複数の手続きが重なる場合も、行政書士に一括して依頼することができます。平日に陸運局や警察署へ足を運ぶ時間が取りにくい会社員や子育て中の方には特に心強い存在です。
なお、車検手続きの代行にはルールがあり、販売店や整備工場など誰でも自由に行えるわけではありません。詳細は車検代行に関する法改正解説記事をご参考ください。
まとめ
車検の必要書類は、普通車か軽自動車か、業者に依頼するかユーザー車検かによって変わります。まずは共通して必要な車検証・自賠責保険証明書・納税証明書の3点が手元にそろっているか確認しましょう。名義変更や住所変更が重なる場合は追加書類の準備が必要となるため、スケジュールに余裕を持って動くことが大切です。書類の作成・取得に不安がある人や、時間がない人、複数の手続きを必要とする人は、申請関係の専門家に相談すると良いでしょう。
自分の状況に合った行政書士を探したい方は、国内最大級の行政書士検索サイト「申請Navi」でお探しください。地域や専門分野で絞り込んで、まずは相談から始めてみましょう。