自動車重量税とは
自動車重量税とは、車の重量などに応じて課税される国税(国に納付する税金)です。自動車検査証の交付等を受ける者、つまり車検を受けて車検証を受け取る人が納税義務者となり、車検を受けるたびに課税されます。※参考:自動車重量税のあらまし(国税庁タックスアンサー)
自動車重量税を含む車検費用の内訳
車検費用は大きく「法定費用」と「点検・整備費用」の2種類に分かれます。この違いを知っておくと、車検の見積もりを見たときに内容を正確に把握できるようになるでしょう法定費用は、法律で金額が定められている費用で、全国どこで車検を受けても同じ金額です。法定費用が含まれるのは次の3項目だけです。
● 自動車重量税:車の重量・車種・経過年数などによって決まる国税
● 自賠責保険料:強制加入の保険。車種・用途・有効期間によって全国一律
● 検査手数料(印紙代):陸運局や検査法人に納める手数料
一方、点検・整備費用は業者によって金額が異なります。ディーラーは高め、車検専門店やガソリンスタンドは低めになる傾向です。
車検の法定費用のうち、印紙代については以下の記事で詳しく解説しています。
【2026年4月】車検の印紙代はいくら?値上げ後の最新料金一覧(普通車・軽・バイク・OSS対応)
【早見表】自動車重量税の金額一覧
自動車重量税の金額は、車両重量・初回登録からの経過年数・エコカー該当可否によって決まります。ここでは一般的な乗用車(自家用)の継続車検と新車購入時それぞれの税額を、早見表でまとめて確認してみましょう。普通自動車(自家用)の重量税早見表
2回目以降の継続車検(2年・自家用)における税額は、車両重量および経過年数別に異なります。2026年4月時点の税額は下の表のとおりです。| 車両重量 | エコカー外・13年未満 | 13年経過後 | 18年経過後 | エコカー免税 | エコカー本則税率 |
| 0.5t以下 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 | 0円 | 5,000円 |
| 〜1t | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 | 0円 | 10,000円 |
| 〜1.5t | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 | 0円 | 15,000円 |
| 〜2t | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 | 0円 | 20,000円 |
| 〜2.5t | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 | 0円 | 25,000円 |
| 〜3t | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 | 0円 | 30,000円 |
軽自動車の重量税
軽自動車は車両重量に関係なく一律の定額制です。普通車のように重量を気にする必要はありません。ただし、登録からの経過年数によって段階的に増額される点は普通車と同じです。| 区分 | 13年未満 | 13年経過後 | 18年経過後 |
| エコカー外 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
| エコカー免税対象 | 0円 | — | — |
新車登録(初回)と継続車検の重量税納付額の違い
重量税は車検の有効期間分をまとめて支払うしくみのため、新車購入時(初回)は3年分、2回目以降の継続車検は2年分を一括で納付します。下の表にあるのは普通車の重量税納付額です。軽自動車については、新車新規登録(3年分)は一律9,900円、継続車検のときは前段の表にある金額を納付します。
| 車両重量 | 新車・3年分(エコカー外) | 継続・2年分(エコカー外・13年未満) |
| 0.5t以下 | 12,300円 | 8,200円 |
| 〜1t | 24,600円 | 16,400円 |
| 〜1.5t | 36,900円 | 24,600円 |
| 〜2t | 49,200円 | 32,800円 |
| 〜2.5t | 61,500円 | 41,000円 |
| 〜3t | 73,800円 | 49,200円 |
自動車重量税の計算方法
自動車の重量税は、車両重量・経過年数・エコカー減税の該当可否の3点で計算できます。税率には、当分の間税率(通常税率)、本則税率(エコカー)、重課税率(13年・18年経過)の3種類があり、自分の車がどれに当てはまるかを確認するだけで金額が算出できます。車両重量を確認する
自動車重量税の計算のもととなる車両重量は、車検証(自動車検査証)で確認できます。ここで注意したいのが、車検証には「車両重量」と「車両総重量」の2項目が記載されている点です。混同しがちですが、重量税に使うのは必ず車両重量の方です。
● 車両重量:人や荷物を積んでいない状態の車自体の重さ
● 車両総重量:車両重量+乗員(1人55kgで計算)+最大積載量を加えた重さ
たとえば車両重量が1,225kgで定員5名の車の場合、車両総重量は約1,500kgになります。早見表の「〜1.5t」欄に当てはまるのは車両重量1,500kg以下なので、この車は「〜1.5t」の税額が適用されます。
年式と登録からの経過年数を確認する
重量税を計算するときは、車検証の「初度登録年月」欄も確認しましょう。現在の年月との差を計算し、13年・18年を超えているかどうかがポイントです。経過年数によって適用税率が変わるため、年式が古い車ほど重量税が高くなります(重課)● 13年未満:通常の「当分の間税率」が適用
● 13年経過後:税額が約1.4倍に増加
● 18年経過後:さらに増加(13年経過後比で約1.1倍)
13年超・18年超の車は、重量税だけでなく整備費用もかさみやすくなります。維持費の増加をきっかけに、車検を通すか、乗り換えや廃車を選ぶか迷う方も少なくありません。
車を手放す場合の廃車手続きはこちら
エコカー減税の対象か確認する
エコカー減税とは、環境性能の高い自動車に対して自動車重量税を減税・免税する制度です。現行の適用期間は2026年4月30日までに新車登録および最初の車検を受ける場合が対象となっています。現在(2025年5月〜2026年4月)の乗用車に適用される減税率は以下の通りです。| 対象車種・燃費基準の達成率 | 新車登録時の減税率 | 初回継続検査時 ※カッコ内は |
| 電気自動車・燃料電池車・PHV(次世代自動車) | 免税(100%) | 免税 |
| 令和12年度基準125%達成(ガソリン・HV等) | 免税(100%) | 免税 |
| 令和12年度基準100%達成 | 免税(100%) | 課税(本則税率) |
| 令和12年度基準90%達成 | 免税(100%) | 課税(本則税率) |
| 令和12年度基準80%達成 | 50%軽減 | 課税(当分の間税率) |
| 令和12年度基準75%達成 | 25%軽減 | 課税(当分の間税率) |
| 令和12年度基準75%未満 | 軽減なし(当分の間税率) | 課税(当分の間税率) |
自分の車がエコカー減税の対象かどうか素早く調べたいときは、次世代自動車振興センターの公式サイトでも確認可能です。
税率を確認する
自動車重量税は車両重量0.5tごとに税額が設定されており、重量が増えるほど比例的に税額が上がる仕組みです。参考として、2年・自家用の1tあたりの単価は下の表のとおりです。| 税率の種類 | 適用されるケース | 1tあたり年税額(参考) |
| 当分の間税率(通常) | エコカー外・13年未満 | 約8,200円/年 |
| 重課税率(13年経過) | 初度登録から13年以上 | 約11,400円/年 |
| 重課税率(18年経過) | 初度登録から18年以上 | 約12,600円/年 |
| 本則税率 | エコカー(減税なし) | 約5,000円/年 |
税率は改定があるため、運輸支局に問い合わせるなどして新しい情報を確認する必要があります。次の車検の重量税額は、次回自動車重量税額照会サービス(国土交通省)を利用すると素早く確認できます。
車検の重量税を節約するための3つのポイント
重量税そのものは法定費用のため、同じ車で金額を下げる手段は限られています。しかし、購入する車の選び方・車検業者の選び方・廃車のタイミングという3つの視点を意識するだけで、トータルの負担を大きく変えることができます。車齢が進んで重量税の負担が重くなっている場合は、車検を通すだけでなく「乗り換え」や「廃車」も含めて判断することが大切です。手放すことを前提にしている方は、廃車手続きの流れや必要書類もあわせて確認しておきましょう。
廃車手続きはどうする?流れ・必要書類・費用をわかりやすく解説
エコカー対象車への買い替えで免税を狙う
次の車を選ぶ際に、可能であればエコカー減税の対象車を選ぶと良いでしょう。電気自動車やプラグインハイブリッド車、燃費基準を高く達成したハイブリッド車などは、新車登録時の重量税だけでなく、初回継続検査(最初の車検)でも免税されることがあります。車検業者の選択で法定費用以外のコストを抑える
重量税・自賠責保険料・印紙代の法定費用は全国どこで受けても同額のため、業者によって変わるのは点検整備費用と代行手数料の部分のみです。業者ごとの車検費用の目安は以下の通りで、差額は数万円に及ぶこともあります。| 業者 | 普通車の総費用目安 | 特徴 |
| ディーラー | 約10万〜15万円 | 純正部品・予防整備が充実。安心感は高いが割高 |
| 民間整備工場・車検専門店 | 約5万〜10万円 | コストと品質のバランスが良い |
| カー用品店・GS | 約4万〜8万円 | 価格は低めだが整備の範囲は限定的なことも |
| ユーザー車検 | 約3万〜6万円 | 法定費用のみで済むが、事前点検と知識が必要 |
廃車・一時抹消で重量税の還付を受ける
車検の有効期間が残っている状態で廃車にする場合、納め済みの重量税の残存期間分を月割りで還付してもらえる制度があります。車を乗り換えるタイミングで車検残存期間が長いほど、戻ってくる金額は大きくなります。還付金は次の計算式で算出されます。
還付金 = 納付済みの重量税額 × 車検残存期間(月)÷ 車検有効期間(月)
ただし、還付を受けるにはいくつかの条件と手順があります。
● 自動車リサイクル法に基づいて適正に解体されること(引き取り業者に依頼要)
● 永久抹消登録(または解体届出)と同時に還付申請書を提出すること(一時抹消では不可)
● 車検の残存期間が1か月以上あること
永久抹消と同時の申請が必須なため、「一時抹消してから後で手続きしよう」では還付を受けられません。廃車を決めたら、手続きの際に必ず還付申請書も一緒に提出するよう意識しておきましょう。
廃車の進め方そのものがわからない場合は、先に手続き全体の流れを確認しておくと安心です。一時抹消・永久抹消の違いや、普通車・軽自動車ごとの必要書類は以下の記事で詳しく解説しています。
廃車手続きの流れ・必要書類・費用を確認する
重量税はいつ・どうやって払う?支払い方法と流れ
重量税は車検のたびに発生しますが、自分で税務署へ納めに行く必要はありません。実際の支払いは車検の手続きの中で完結します。ただし、支払い方法に選択肢はほとんどなく、現金が基本になる点は事前に知っておきましょう。業者に車検を依頼する場合
ディーラーや整備工場、車検専門店などに車検を依頼した場合、重量税は業者が代わりに「自動車重量税印紙」を購入して手続きを行います。利用者は車検費用の請求書に含まれた金額をまとめて支払うだけで、重量税の納付は自動的に完了します。支払い方法はほとんどの業者で現金払いです。一部の業者では整備費用部分をカード払いに対応していますが、法定費用(重量税・自賠責・印紙代)については現金精算となるケースが大半です。
ユーザー車検の場合
自分で陸運局に持ち込むユーザー車検の場合は、自動車重量税印紙を自分で購入して納付します。手順は以下の通りです。- 受検前に陸運局内の印紙販売窓口で自動車重量税印紙を購入
- 「自動車重量税納付書」に印紙を貼り付ける
- 検査窓口に提出して手続き完了
自動車重量税の納付期限
重量税は車検証の交付を受けるタイミングまでに納付しなければなりません。業者経由の場合は車検費用の支払い時に一緒に精算されるため、利用者がとくにタイミングを気にする必要はありません。納付は車検の有効期間分(新車は3年分・継続は2年分)を一括で行います。まとめ
自動車重量税は、車検のたびに必ず発生する法定費用です。金額は車両重量・初度登録からの経過年数・エコカー減税の適用可否の3点で決まるため、車検証を手元に置いて本記事の早見表と照らし合わせれば、次回の車検費用を事前に把握することができます。また、自動車の登録変更や名義変更手続きが面倒に感じる場合は、自動車登録を専門とする行政書士への依頼も選択肢のひとつです。自動車関連の手続きに対応した行政書士をお探しの方は、国内最大級の行政書士検索サイト「申請Navi」でお近くの専門家を検索してみてください※。
※車検の申請代行には法的な制限があるため、依頼前に確認しておきましょう。以下の記事もご参考ください。
【2026年1月施行】車検代行は違法?行政書士法改正で整備工場・販売店が取るべき対応