【2026年最新】小規模事業者持続化補助金とは?対象者・補助額・申請方法をわかりやすく解説

【2026年最新】小規模事業者持続化補助金とは?対象者・補助額・申請方法をわかりやすく解説
「小規模事業者持続化補助金を申請してみたいが、自分の事業が対象になるのか、どの枠を選べばいいのかよくわからない」という事業者は少なくありません。
ここでは、制度の目的・対象者・補助額・申請の流れ・採択のポイントまで、補助金の基本をひとつひとつ丁寧に解説します。
 
中小企業が申請できる補助金の全体像は以下の記事でも解説しております。
【2026年版】中小企業向け補助金一覧|主要制度・対象・申請ポイントを解説

小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者持続化補助金は、中小企業庁が運営する国の補助金制度です。小規模事業者が販路開拓や業務効率化に取り組む際の費用を国が一部補助することで、地域の雇用や産業を担う小規模事業者の生産性向上と持続的な発展を後押しすることを目的としています。
近年、物価高騰・インボイス制度の導入・賃上げ要請など、中小・小規模事業者を取り巻く経営環境は大きく変化しています。こうした変化に対応するための取り組みを、補助金というかたちで支援するのが本制度の背景にある考え方です。
補助の対象となるのは、チラシ作成・ウェブサイト制作・展示会出展・機械装置の購入など、販路開拓や業務効率化に直結する幅広い経費です。補助率は原則3分の2で、たとえば60万円の経費がかかる取り組みであれば、そのうち40万円を補助金でまかなえる計算になります。
※参考:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁「ミラサポplus」)
 
近年は、AIチャットボット、予約管理システム、AIを活用したSNS・広告運用ツールなどを使って販路開拓や業務効率化を進めたい小規模事業者も増えています。AI導入に使える補助金を比較したい方は、AI補助金を徹底解説【2026年最新版】中小企業・個人事業主が使える制度一覧と申請の流れもあわせてご確認ください。

小規模事業者持続化補助金の対象者

この補助金を申請できるのは、小規模事業者に該当する個人事業主・法人です。自分が対象になるかどうか、まず業種と従業員数を確認することが最初のステップになります。条件を満たしていても対象外となるケースがあるため、要件はしっかりと把握しておきましょう。

対象となる小規模事業者の条件

小規模事業者持続化補助金の対象となるのは、商業・サービス業・製造業など幅広い業種の小規模事業者です。ただし、「小規模」の定義は業種によって異なり、常時使用する従業員数で判断されます。
業種常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下
宿泊業・娯楽業20人以下
製造業・その他20人以下
なお「常時使用する従業員」には、事業主本人・共同経営者・派遣社員・パートタイム労働者は含まれません。パートやアルバイトを雇っていても、その人数が上記の基準に含まれるかどうかは労働時間等の条件によって変わるため、不明な場合は商工会・商工会議所や行政書士に確認することをおすすめします。
法人形態については、株式会社・合同会社・有限会社・一般社団法人・NPO法人なども対象に含まれます。個人事業主やフリーランスも申請できるため、飲食店・美容室・小売業・農業・建設業・整骨院など、幅広い業種の事業者が活用できる制度です。
個人事業者が申請できる補助金は以下の記事でも詳しく解説しております。
<参考>【2026年版】個人事業主・フリーランス向け補助金一覧|対象と金額を解説

補助金交付の対象外になる事業者

従業員数が条件を満たしていても、一定の条件にあてはまる場合は小規模事業者持続化補助金の対象外です。補助金交付の対象外となる条件は次のとおりです。
  • 個人事業主だが、開業届提出や確定申告を行っていない
  • 医療・福祉系資格者が事業を営んでいる
  • 大企業が実質的に経営を支配している
  • 過去に補助事業に採択され、実績報告が完了していない
  • 申請時点で廃業している、または廃業を予定している
  • 反社会的勢力に関係する事業者

小規模事業者持続化補助金の補助額・補助率

小規模事業者持続化補助金には、申請者の状況や目的に応じた複数の枠が設けられています。各枠によって補助上限額や補助率が異なるため、どの枠に当てはまるか事前に確認しておきましょう。

一般枠(通常枠)

一般枠(通常枠)は、本補助金の基本となる枠です。販路開拓や業務効率化に取り組む小規模事業者が広く活用できます。
項目内容
補助上限額50万円
補助率3分の2
インボイス特例+50万円(上限100万円)
賃金引上げ特例+150万円(上限200万円
※赤字事業者は補助率4分の3
両特例併用+200万円(上限250万円)
インボイス特例は、免税事業者から適格請求書発行事業者に転換した事業者が対象です。賃金引上げ特例は、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より50円以上引き上げる計画を持つ事業者が対象となります。
※参考:小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第19回公募要領

創業型

創業型は、創業後1年以内の小規模事業者を重点支援するための枠です。産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定連携創業支援等事業者」が実施する「特定創業支援等事業」による支援を受けたことが、申請の前提条件となります。
項目内容
補助上限額200万円
補助率3分の2
インボイス特例+50万円(上限250万円)
通常枠と比べて補助上限額が高く設定されており、創業期の初期投資を手厚くカバーできる設計になっています。インボイス特例については、2023年10月1日以降に創業した事業者で、補助事業終了時点に適格請求書発行事業者の登録を受けていることが条件です。なお、一般型(通常枠)との重複申請はできません。
※参考:小規模事業者持続化補助金<創業型>第3回公募要領

共同・協業型

共同・協業型は、地域振興等機関(商工会・商工会議所・事業協同組合など)が主体となり、10者以上の小規模事業者を束ねて共同・協業で販路開拓を支援する取り組みを対象とした枠です。個々の事業者が単独で申請するものではなく、地域振興等機関が「申請者」として申請する点が他の枠と大きく異なります。
項目内容
補助上限額5,000万円(参画事業者10者以上)
補助率定額(経費区分によって異なる)
補助率は経費の区分によって「定額」または「3分の2以内」と異なります。広報費は3分の2以内、人件費・旅費・通信運搬費・印刷製本費・雑役務費・委託外注費・水道光熱費は定額補助です。
※参考:小規模事業者持続化補助金<共同・協業型>第2回公募要領

一般型(災害支援枠)

災害支援枠は、令和6年能登半島地震および令和6年能登豪雨により被害を受けた小規模事業者の事業再建を支援するための枠です。石川県能登3市3町(珠洲市・輪島市・能登町・穴水町・七尾市・志賀町)に所在する事業者が対象となります。
項目内容
補助上限額200万円(直接被害)
補助率2/3、または定額(一定要件を満たす事業者のみ)
この枠は、なお、第9次公募をもって原則終了となる予定です。申請を検討する場合は公募要領の最新情報を確認してください。
※参考:小規模事業者持続化補助金<一般型 災害支援枠>9次公募要領

小規模事業者持続化補助金の申請から交付までの流れ

小規模事業者持続化補助金の交付は、準備段階から採択・実績報告まで段階を経て行われます。ここでは、申請から採択・交付までの流れを解説します。

商工会・商工会議所に相談する

申請の第一歩は、事業所の所在地を管轄する商工会または商工会議所への相談です。補助金に詳しい経営指導員から、自社の経営状況に合ったアドバイスや経営計画書の作成サポートを受け、事業支援計画書を発行してもらいます。

経営計画書・補助事業計画書を作成する

小規模事業者持続化補助金の申請で必要となる書類のうち、経営計画書(様式2)と補助事業計画書(様式3)は特に重要です。様式2では自社の概要・強み・経営方針を、様式3では具体的な販路開拓・業務効率化の取り組み内容と必要な経費を記載します。
審査では「自社が自ら検討・策定したかどうか」も重視されます。事業者自身が内容を十分に理解していないことが発覚した場合、採点に関わらず不採択・交付決定取消になることがあります。行政書士などの専門家にサポートを依頼する場合も、事業者本人が積極的に関与して内容を把握しておくことが求められます。
小規模事業者持続化補助金採択に向けた事業計画書作成のポイントは事業計画書の解説記事でも解説しておりますので、併せてご参考ください。

GビズIDを取得して電子申請の準備をする

電子申請システム「jGrants」を利用するには、GビズIDプライムアカウントの取得が必須です。取得には数週間程度かかる場合があるため、補助金への申請を検討し始めた時点でできるだけ早く手続きを開始しましょう。

jGrantsで電子申請する

準備が整ったら、電子申請システム「jGrants」から申請書類一式を提出します。
なお、小規模事業者持続化補助金では郵送申請を一切受け付けておらず、電子申請のみとなります。申請書類はPDF・Word・Excelなど指定の形式で添付する必要があります。締切直前はシステムが混み合うことがあるため、余裕を持って提出することをおすすめします。

交付申請・実績報告を行う(採択発表後)

採択通知を受け取った後も、すぐに補助金が振り込まれるわけではありません。採択後の流れは以下のとおりです。
  1. 採択通知書を受け取り、見積書などを提出する
  2. 審査を経て交付決定通知書を受け取る
  3. 補助対象となる事業を開始する
  4. 事業の実績報告書を提出する
  5. 補助金を受け取る
  6. 事業効果報告書を提出する
補助金は後払いのため、実施にかかる費用はいったん自己負担が必要です。資金繰りに余裕を持って計画を立てることが、スムーズな事業実施につながります。

小規模事業者持続化補助金の採択率・審査のポイント

申請すれば必ず採択されるわけではなく、事業計画書の質によって結果が大きく左右されます。採択率の実績や審査基準を理解した上で、説得力のある計画書を作ることが採択への近道です。

採択率はどのくらい?

小規模事業者持続化補助金の第17回公募(一般型通常枠)では、申請23,365件のうち採択されたのは11,928件で、採択率は約51%でした。つまり、約2社に1社は不採択という現実があります。
採択・不採択の結果を分けるのは、業種や規模よりも「事業計画書の内容と質」です。単に補助金をもらうための申請ではなく、自社の経営課題と向き合った実態のある計画書を作ることが前提となります。

採択されやすい計画書の3つのポイント

小規模事業者持続化補助金の審査は書面が基本であり、提出する計画書の記述がそのまま評価につながります。採択されやすい計画書を作成するためのポイントとして、次のように言えます。
■自社の「強み」と「市場の機会」を具体的に結びつける
……審査では、自社の経営状況・経営課題・強みを踏まえた上で、それを市場の機会とどう結びつけるかが問われます。「新しいチラシを配る」「SNSを始める」といった施策の羅列ではなく「なぜ自社がその取り組みをするのか」「どのような顧客層にどんな価値を届けるのか」という論理的な流れが必要です。地域の競合環境や顧客ニーズについても、具体的な根拠を交えながら記述すると説得力が増します。
■経費の使い道が「販路開拓」の目的と一致している
……補助対象となる経費は、あくまでも販路開拓や業務効率化に直結するものに限られます。審査においても、計上している経費が事業計画の内容と整合しているかどうかがチェックされます。たとえば「新規顧客を開拓するためのチラシ制作費」として広報費を計上するなら、計画書のどの施策とひもづくのかを明確に説明することが必要です。

小規模事業者持続化補助金の申請で行政書士がサポートできる範囲

補助金の申請は書類の種類が多く、経営計画書の内容次第で採択率が大きく変わります。行政書士は申請書類の作成から経営計画の立案まで幅広くサポートしてくれる専門家です。

申請方法に関するアドバイス

補助金申請を初めて検討する経営者にとって「どの枠に申請すべきか」「自社は対象になるのか」といった基本的な判断から、すでに悩みが始まります。こうした入口段階の疑問に対して、行政書士は最新の公募要領をもとに的確なアドバイスを行えます。

申請書作成のサポート・代行

行政書士に依頼できる業務で最も恩恵があるのは、申請書類の作成代行・整理・チェックです。資金調達のための事務処理を外注することで、人員不足や業務停滞の不安から解放されます。
もっとも、行政書士のサポートは「書き方の整理や表現の改善」が中心であり、事業内容の検討自体は事業者本人が主体的に行う必要があります。

経営計画・事業計画の立案支援

採択の鍵を握る経営計画書は、自社の強み・課題・市場環境・販路開拓の具体策を論理的につなぎ合わせた内容が求められます。行政書士は事業者へのヒアリングを通じて経営状況を整理し、強みや課題の言語化、取り組みの方向性の整理を支援します。
さらに、補助対象経費の選定や予算の組み立てについても、審査で問題になりやすいポイントを踏まえたアドバイスが期待できます。採択後の実績報告や事業効果報告に向けたフォローまで対応してくれる事務所もあります。
補助金申請の目的を資金調達に留めず、経営改善のきっかけにしたいと考えている事業者にとって、行政書士への依頼は心強い選択肢です。

まとめ

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率化に取り組む小規模事業者を国が支援する制度です。業種や事業形態を問わず幅広い事業者が対象となり、通常枠・創業型・共同協業型など複数の枠から自社の状況に合ったものを選べます。
注意したいのは、事業計画の質が厳しく審査され、実際に2社に1社は採択されないという状況が見られる点です。申請に不安がある事業者や、経営計画の整理から一緒に取り組みたい事業者は、今後の計画を説得力あるかたちで言語化できる行政書士に相談しましょう。
補助金申請に精通した行政書士を探すなら、国内最大級の行政書士検索サイト「申請Navi」をぜひご活用ください。

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この記事の執筆・監修者

氏名:遠藤 秋乃
行政書士・司法書士資格保有

経歴:

大学卒業後、不動産会社で4年・メガバンクの融資部門での勤務2年を経る。

2015年~2016年にかけて、司法書士試験・行政書士試験に合格。知識を活かしてさまざまな分野の相談に200件以上対応。

入管手続き、相続、企業法務、事業承継などさまざまな分野について最新事例の調査・研究を進め、行政書士資格保有者の立場から、読者に良質な情報をお届けしています。