建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度(職人いきいき宣言)とは
建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度(以下、職人いきいき宣言)は、技能者の処遇改善に積極的に取り組む建設事業者がその姿勢を自主的に宣言し、ポータルサイトで広く公開することで、企業としての取組を可視化する制度です。国土交通省が創設したもので、通称「職人いきいき自主宣言」とも呼ばれています。※参考:建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度について(国土交通省)
なぜ今この制度が必要なのか
建設業界では現在、深刻な担い手不足が進んでいます。とくに若年層の入職者が伸び悩んでおり、他産業と比べて労働時間が長く、週休2日の確保もままならない就労環境が入職意欲の低下につながっています。こうした状況を変えるために重要なのが、技能者の処遇改善です。ただし、建設業は元請・下請・発注者が重層的に関わるサプライチェーン構造をもつため、個々の企業が取り組むだけでは限界があります。処遇改善に前向きな企業が適切に評価され、取引先として選ばれるしくみを整えることで、業界全体として改善が進むことが求められています。
職人いきいき宣言は、上記のような人材不足の現状と背景を踏まえ、国土交通省が令和6年7月に策定した建設キャリアアップシステム(CCUS)利用拡大に向けた3か年計画」および改正建設業法に基づく取組と一体で推進されています。技能者の情報を蓄積するためのCCUSの活用促進とセットで、技能者の処遇改善を進める政策の柱のひとつに位置付けられているものです。
制度のしくみと宣言企業になるための条件
自主宣言は、企業の代表者の名前で行うものです。申請後に承認されると、企業名・代表者名・宣言した取組内容が国土交通省の自主宣言ポータルサイトに公開され、取引先や求職者から確認できる状態になります。建設業許可の有無や会社の規模に関係なく申請でき、費用も無料です。宣言の内容は、大きく「必須項目」と「任意項目」の2つで構成されています。必須項目はすべての申請者が賛同を表明しなければならない項目で、技能者の処遇については社内規定の整備を進めておくなど、事前に準備を必要とする項目もあります。
2026年7月の経審改正で加点項目に!今すぐ自主宣言を実施すべき理由
建設業者にとって職人いきいき宣言を急ぐ必要があるのは、意識令和8年(2026年)7月1日施行の経営事項審査(経審)の改正によるものです。今回の経審改正では、自主宣言の実施状況が新たな加点項目として追加される代わりに、そのぶんCCUSによる就業履歴蓄積に関する項目の最高点が低くなる見直しがありました。つまり、
■CCUSの運用につき加点項目をクリアできている事業者
……経審の評価点を維持するため自主宣言を申請する
■これから加点を狙う事業者
……CCUSの運用に注力するとともに、自主宣言を申請する
以上の対応が求められます。
自主宣言に関わる経審改正の内容については、以下のとおりです。
※参考:経営事項審査の主な改正事項(令和8年7月1日施行)
自主宣言を行うと経審のW点(W1-⑧)に5点加点される
2026年7月の改正では、経営審査事項のW1「建設工事の担い手の育成及び確保に関する取組の状況」に「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度の宣言の有無」(W1-⑧)が新設されました。自主宣言を行っている企業は最高5点の加点を受けられます。加点を受けるには、次の2つの要件をどちらも満たす必要があります。
● 経審の審査基準日が、自主宣言の宣言日以降であること
● 経審申請時に「宣言書」と「誓約書」を提出すること
誓約書とは、宣言した取組を取組開始日以降に行う(または現に行っている)旨を誓約するものです。審査基準日の時点で取組が開始されていない場合でも、取組開始日以降に実施する誓約があれば加点対象となります。
就業履歴蓄積(W1-⑦)の配点が15点→10点に見直される
2026年7月の経審改正では、自主宣言に関する加点項目の新設と同時に、既存項目の配点見直しも行われています。注意が必要なのは、W1-⑦「建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況」の最高点が、改正前の15点から改正後は10点に引き下げられる点です。つまり、CCUSによる就業履歴の蓄積には取り組んでいるものの、自主宣言は行わないという場合、この引き下げ分(最大5点)だけW点が下がる可能性があります。一方、自主宣言も行えば新設のW1-⑧で5点加点されるため、両方に対応している企業にとっては実質的な変化はほとんどありません。
申請タイミングで有効期限が最大1年近く異なる
自主宣言には有効期限があります。具体的には「申請日の翌月を起算日として、2年経過後の最初の12月末まで」というルールです。これは一般的な許認可とは異なる独自の計算方式のため、注意が必要です。たとえば、2026年1月に申請した場合、有効期限は2028年12月末となります。
一方、2026年12月に申請した場合は2028年12月末と同じになり、実質的な有効期間は約1年短くなります。更新の手間を減らしたい場合は、年明け早々に申請するほうが有利です。
また、経審の加点を受けるためには「審査基準日(=直前1年間の事業年度の終了日)が宣言日以降であること」が必要です。宣言が間に合わなければ、その期の経審では加点されません。次の経審の審査基準日から逆算して、余裕をもって宣言の手続きを進めることが重要です。
職人いきいき自主宣言の手順(オンラインで手続き可)
自主宣言の申請はすべてオンラインで完結します。手順は大きく、- 宣言する立場の選択
- 必ず取り組む項目(必須項目)の検討
- 可能なら追加で取り組む項目(任意項目)の検討
- 取組開始日の設定
- ポータルサイトからの申請
- 宣言書などの受領
宣言する立場を選択する
最初に行うのは、自社がどの立場で宣言するかの選択です。「元請事業者」「下請事業者」「発注者」の3つのうち、自社の主たる立場を1つ選びます。重複しての申請はできません。元請と下請を兼ねている場合は、主たる事業内容をもとに判断してください。この選択は非常に重要です。立場によって、次のフェーズで求められる必須項目の内容、特にCCUSの活用に関して求められるレベルが大きく変わるためです。迷う場合は、売上の多くを占める事業の立場を基準に判断するとよいでしょう。
必須項目を検討する
立場が決まったら、必須項目として宣言できる取組内容を確認します。自主宣言の必須項目は、● 労務費確保・賃金支払い等への取組
● CCUS(建設キャリアアップシステム)の活用
● 宣言企業との取引優先
以上の3区分で構成されています。必須項目の詳細については、この後解説します。
任意項目を検討する(最大5項目まで)
任意項目は、必須項目以外で処遇改善に資する取組を最大5項目まで記載できるものです。記載がなくても申請自体は成立しますが、自社の取組をアピールする場として積極的に活用することをおすすめします。なお、必須項目にすでに記載した内容と重複する取組を改めて記載する必要はありません。選択できるカテゴリは以下の9つです。各カテゴリにはプルダウンで参考項目が表示され、該当するものを選択できるほか、「その他」を選択すれば自由入力も可能です。
| カテゴリ | 取り組みの例 |
|---|---|
| 処遇改善 | 育児休業の充実、長時間労働の是正、一人親方の処遇改善 |
| 適正な請負契約 | 適正な工期の設定 |
| スキルアップ | キャリアアッププランの策定 |
| 労働安全衛生 | 安全確保のための装備品・器具の支給 |
| 生産性向上 | 現場・事務作業におけるICT化の推進 |
| 戦略的広報・若者育成 | 現場見学会・インターンシップの実施、中高生向けイベント |
| 女性活躍 | 自由に判断できる |
| 外国人材育成 | 就労環境の向上、地域社会との共生・異文化理解の促進 |
| その他 | 自由に判断できる |
取組開始日を設定する
宣言する取組内容が決まったら、取組開始日を設定します。取組開始日とは、宣言したすべての取組のうち、開始が最も遅い日のことです。申請時点ですべての取組がすでに実施されている場合は、申請日(宣言日)と取組開始日を同じ日付にして構いません。将来実施予定の取組がある場合は、申請日から1年以内の日付を設定してください。1年以上先の日付は設定できません。
ポータルサイトで申請する
内容が固まったら、職人いきいき宣言のポータルサイト(リンク)から申請を開始しましょう。申請の際に必要な情報は、
● 建設業許可番号(許可業者の場合は許可情報から自動取得)
● 担当者名
● 電話番号
● メールアドレス
上記のとおりです。オンラインでの申請にあたり、事前の登録は必要ありません。申請は無料で、特別な書類の事前準備も不要です。
申請後:宣言書・シンボルマークを受領し、取組を実施する
申請後、事務局による審査が行われます。承認されると、企業名・代表者名・宣言内容が国交省の自主宣言ポータルサイト(リンク)に公開されます。あわせて「宣言書」と「誓約書」が発行されるため、経審申請時にW1-⑧の加点を受けるにあたって大切に保管してください。また、自主宣言のシンボルマークの使用が認められますが、使用できるのは取組開始日以降です。採用活動や取引先向けの広報、自社ホームページへの掲載などに活用できます。
建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度(職人いきいき宣言)の必須項目
自主宣言の必須項目は、すでに解説したとおり● 労務費確保・賃金支払い等への取組
● CCUS(建設キャリアアップシステム)の活用
● 宣言企業との取引優先
の3区分に分かれます。注意したいのは、申請者の立場(元請・下請・発注者)によって求められる内容が異なる点です。
ここでは、各立場に定められる必須項目について解説します。
※参考:自主宣言を行う前の確認事項[制度主旨と宣言手順]
元請事業者の自主宣言における必須項目
元請事業者は、3つの必須項目すべてについて賛同を表明する必要があります。とくにCCUSの活用については、選択式の項目が設けられており、自社の状況に合わせて取り組む内容を選択します。(1)労務費確保・賃金支払い等のための取組
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 自社様式の見積書については、労務費、材料費等の内訳を明示した見積書を作成する(必須回答) | 自社様式の見積書については、労務費、材料費等の内容を明示した見積書を作成する |
| 下請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書の内容を考慮・尊重する(1つ以上必須回答・複数選択可) | 見積書に根拠なき値引きを行わない社内通知を徹底する |
| 見積書を変更する場合は社内協議を実施する | |
| 自由入力(120文字まで) | |
| 技能者の適切な処遇を確保するための取組を行う(1つ以上必須回答・複数選択可)※1 | 自社の技能者へCCUSレベル別年収を技能者に支払う |
| 自社の技能者へCCUSレベルを考慮し技能者に賃金を支払う | |
| 自社の技能者へCCUSレベルを考慮し技能者の昇格を行う | |
| 自社の技能者へCCUSレベルを考慮し技能者に手当を支払う | |
| 自社技能者の月給制制度を導入する | |
| 自社技能者の週休2日制を導入する | |
| 自社技能者の長期安定休暇の制度を導入する | |
| 工事現場毎に適した熱中症対策を導入する | |
| 工事現場毎に適した快適トイレを導入する | |
| 工事現場の土日休所を実施する | |
| 自由入力(120文字まで) | |
| 担い手の育成取組を行う(1つ以上必須回答・複数選択可)※2 | 自社の担い手:資格取得のための費用の補助等を実施する |
| 自社の担い手:安全衛生等現場に係る注意に関する研修会等の定期的実施をする | |
| 下請事業者の担い手:資格取得のための費用の補助等を実施する | |
| 下請事業者の担い手:CCUSレベルを考慮し、下請との契約とは別に手当を支給する | |
| 下請事業者の担い手:安全衛生等現場に係る注意に関する研修会等の定期的実施をする | |
| 自由入力(120文字まで) | |
| 国が建設工事に従事する者の適正な処遇の確保等を図るために行う調査に協力する(必須回答) | 国が建設工事に従事する者の適正な処遇の確保等を図るために行う調査に協力する |
※2 自社が直接下請けの担い手の補助をせず、団体経由で実施している場合も可。
(2)建設キャリアアップシステムの活用
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| CCUSを利用する技能者が就業履歴を蓄積できるよう、必要な環境整備に取り組む(1つ以上必須回答・①〜③は重複選択不可・④と①〜③のいずれかは重複選択可)※3 | ①元請として受注した工事現場に就業履歴を蓄積できる機器を設置し、設置した現場において、少なくとも1件以上履歴蓄積を行う |
| ②元請として受注した工事現場に就業履歴を蓄積できる機器を設置し、設置した現場において、自社の技能者等は少なくとも履歴蓄積を行う | |
| ③元請として受注した工事現場に就業履歴を蓄積できる機器を設置し、設置した現場において、自社の技能者等は少なくとも履歴蓄積を行い、下請事業者にも就礼等の機会を通じ履歴蓄積を促す | |
| ④自由入力(120文字まで) | |
| 全ての現場において、CCUSを利用する全ての技能者が就業履歴を蓄積するよう、必要な環境整備や履歴蓄積の促進に取り組む(1つ以上必須回答・①〜②は重複選択不可・③と①〜②のいずれかは重複選択可)※4 | ①元請として受注した全ての工事現場において就業履歴を蓄積できる機器等を設置し、工事現場において履歴蓄積を行うよう現場代理人等から技能者へ声掛けを実施する |
| ②元請として受注した全ての工事現場において就業履歴を蓄積できる機器等を設置し、工事現場において履歴蓄積を行うよう現場代理人等から技能者へ声掛けを実施するとともに、CCUS未加入の下請け事業者や技能者への加入促進を促す | |
| ③自由入力(120文字まで) | |
| 雇用する全ての技能者について、詳細型の技能者登録を行う(技能者を雇用している場合は必須・直接雇用している技能者がいない場合は選択不要)※5 | 雇用する全ての技能者について、詳細型の技能者登録を行う |
※4 上記の取組(①〜②)を選択した場合、「一部現場」の項目(上段)は選択不可。少額工事及び災害工事を含む。
※5 採用後半年以内及び申請中の技能者は詳細型登録が完了していなくてもかまわない。
(3)宣言企業との取引優先
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 取引先の選定に当たり、宣言を行っていることを考慮する(1つ以上必須回答・複数選択可) | 2社以上見積を取得し、条件が同じであった場合は、自主宣言を行っている社を選定する通知や取引先選定規程に記載等を行う |
| 自社内の取引先選定規程に自主宣言を行っている企業を選定条件項目の一つとして記載する | |
| 自由入力(120文字まで) |
下請事業者の自主宣言における必須項目
下請事業者も3区分すべてへの賛同が必要です。CCUSの活用については、元請事業者のような選択肢はなく、雇用するすべての技能者の詳細型登録が一律に求められます。(1)労務費確保・賃金支払い等のための取組
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 自社様式の見積書については、労務費、材料費等の内訳を明示した見積書を作成する(必須回答) | 自社様式の見積書については、労務費、材料費等の内容を明示した見積書を作成する |
| 下請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書の内容を考慮・尊重する(1つ以上必須回答・複数選択可) | 下請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書について根拠なく値引きを行わない取り扱いを社内に通知し徹底する |
| 下請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書の労務費・材料費等の箇所を変更する場合は社内協議を実施した上で行う | |
| 自由入力(120文字まで) | |
| 技能者の適切な処遇を確保するための取組を行う(1つ以上必須回答・複数選択可)※1 | 自社の技能者へCCUSレベル別年収を技能者に支払う |
| 自社の技能者へCCUSレベルを考慮し技能者に賃金を支払う | |
| 自社の技能者へCCUSレベルを考慮し技能者の昇格を行う | |
| 自社の技能者へCCUSレベルを考慮し技能者に手当を支払う | |
| 自社技能者の月給制制度を導入する | |
| 自社技能者の週休2日制を導入する | |
| 自社技能者の長期安定休暇の制度を導入する | |
| 工事現場毎に適した熱中症対策を導入する | |
| 工事現場毎に適した快適トイレを導入する | |
| 工事現場の土日休所を実施する | |
| 自由入力(120文字まで) | |
| 担い手の育成取組を行う(1つ以上必須回答・複数選択可) | 自社の担い手に対する取組として、資格取得のための費用の補助等を実施する |
| 自社の担い手に対する取組として、安全衛生等現場に係る注意に関する研修会等の実施を定期的(1年に1回以上)に行っている | |
| 下請事業者の担い手に対する取組として、下請けに対して資格取得のための費用の補助等を実施する | |
| 下請事業者の担い手に対する取組として、CCUSレベルを考慮し、下請との契約とは別に手当を支給する | |
| 下請事業者の担い手に対する取組として、安全衛生等現場に係る注意に関する研修会等の実施を定期的(1年に1回以上)に行っている | |
| 自由入力(120文字まで) | |
| 国が建設工事に従事する者の適正な処遇の確保等を図るために行う調査に協力する(必須回答) | 国が建設工事に従事する者の適正な処遇の確保等を図るために行う調査に協力する |
(2)建設キャリアアップシステムの活用
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 雇用する全ての技能者について、詳細型の技能者登録を行う(必須回答)※2 | 雇用する全ての技能者について、詳細型の技能者登録を行う |
(3)宣言企業との取引優先
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 取引先の選定に当たり、宣言を行っていることを考慮する(1つ以上必須回答・複数選択可) | 取引先決定において、2社以上見積を取得し、条件が同じであった場合は、自主宣言を行っている企業を選定する通知や取引先選定規程に記載等を行う |
| 自社内の取引先選定規程に自主宣言を行っている企業を選定条件項目の一つとして記載する | |
| 自由入力(120文字まで) |
発注者の自主宣言における必須項目
発注者の場合、CCUSの活用に関する必須項目はありません。必須項目は「労務費に関する取組」と「宣言企業との取引優先」の2区分となります。また、労務費に関する取組の内容は元請・下請事業者とは異なり、提出された見積書を考慮・尊重することが求められます。(1)労務費確保・賃金支払い等のための取組
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 元請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書の内容を考慮・尊重する(1つ以上必須回答・複数選択可) | 元請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書を根拠なく値引きを行わない取り扱いを社内に通知し徹底する |
| 元請事業者から提出される労務費、材料費等の内訳が明示された見積書の労務費・材料費等の箇所を変更する場合は社内協議を実施した上で行う | |
| 自由入力(120文字まで) |
| 宣言項目 | 宣言内容(推奨項目・選択肢) |
|---|---|
| 取引先の選定に当たり、宣言を行っていることを考慮する(1つ以上必須回答・複数選択可) | 取引先選定において、2社以上見積を取得し、条件が同じであった場合は、自主宣言を行っている社を選定する通知や取引先選定規程に記載等を行う |
| 自社内の取引先選定規程に自主宣言を行っている企業を選定条件項目の一つとして記載する | |
| 自由入力(120文字まで) |
建設業の自主宣言・経営審査事項への対応を行政書士に相談したほうがいいケースとは
自主宣言の申請自体はオンラインで完結するシンプルな手続きですが、経審との連動を考えると、日程管理や書類の取り扱いに複雑さが生じます。「手続きそのものより、経審とのスケジュール調整が不安」という担当者の方は、行政書士への相談も選択肢のひとつです。自社申請が難しくなるケースとは
自主宣言を自社で進めようとしたとき、最初につまずきやすいのがCCUSへの対応です。下請事業者であれば雇用するすべての技能者の詳細型登録が必須であり、元請事業者であれば就業履歴を蓄積できる現場環境の整備が求められます。CCUSの登録や運用体制がまだ整っていない場合、宣言の申請そのものに着手できないため、まず何から手をつければよいかの整理が必要になります。経審と自主宣言の日程管理も、自社で対応しようとすると煩雑になりがちです。「審査基準日(=直前1年間の事業年度の終了日)より前に宣言が完了していること」「宣言の有効期限が切れる前に更新すること」「取組開始日までに実際の取組を開始すること」という3つの日付を同時に管理しながら、経審の申請スケジュールと整合させる必要があります。
さらに、経審申請時には宣言書と誓約書を書類として提出しなければならず、提出漏れや書類の不備があれば加点が認められません。こうした対応に不安がある場合は、専門家への依頼を検討する価値があります。
行政書士に相談するメリット
行政書士に依頼する最大のメリットは、経審申請と自主宣言の手続きをまとめて任せられることです。それぞれ別々に対応しようとすると、スケジュール管理と書類準備の両面で二重の手間が生じますが、建設業・経審に精通した行政書士であれば、両者を一体として管理・サポートしてもらえます。自社の立場(元請・下請・発注者)やCCUSの活用状況をふまえたうえで、どの必須項目・任意項目を選択すべきかのアドバイスを受けられる点も心強いところです。「制度の趣旨と合っているか」「実際に取り組める内容か」といった観点での精査は、制度に不慣れな担当者が自力で行うには難しい部分でもあります。
さらに、審査基準日を起点として「いつまでに宣言を完了させるか」「取組開始日をいつに設定するか」「経審申請はいつ行うか」という逆算スケジュールの組み立てを一任できるため、加点の取り漏れを防ぐ効果も期待できます。
まとめ
建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度(職人いきいき宣言)は、技能者の処遇改善に取り組む建設事業者の姿勢を可視化し、業界全体のサプライチェーンで処遇改善が進む枠組みを目指した制度です。2026年7月の経審改正で正式に評価対象となったことで、経審受審企業にとって見逃せない取り組みとなっています。自主宣言の手順は大きく6つのステップで構成されており、申請自体はオンラインで無料で行えます。注意したいのは、加点を確実に受けるため「審査基準日より前に宣言を完了させること」「宣言書・誓約書を経審申請時に提出すること」「取組開始日までに宣言した取組を実施すること」という3つの条件を整合させて管理しなければならない点です。
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