アポスティーユ申請のやり方を徹底解説|必要書類と申請の流れ

アポスティーユ申請のやり方を徹底解説|必要書類と申請の流れ
海外の大学や語学学校への留学、海外就職、国際結婚などの手続きで、提出先から「アポスティーユ付きの書類」を求められて戸惑っている人もいるのではないでしょうか。アポスティーユは外務省で取得する証明で、書類が公文書か私文書かによって手続きの流れが大きく変わります。2026年10月5日からは、外務本省(東京)の窓口申請がオンライン予約制になりました。
 
ここでは、アポスティーユ申請のやり方を、必要書類や申請方法、日数・費用、よくある不備とあわせて解説します。
 

この記事のポイント

  • ✔ アポスティーユと公印確認とは手続きが異なる
  • ✔ 公文書は外務省へ直接申請できる
  • ✔ 私文書は公証役場→法務局→外務省の順に手続きが必要
  • ✔ 外務省への申請は郵送・窓口とも無料
  • ✔ 外務本省(東京)の窓口は2026年10月5日からオンライン予約が必須
この手続きの費用感を確認
入力30秒・行政書士が無料でメール回答
※回答を確認してから、依頼するか決められます。

アポスティーユ申請とは

アポスティーユ申請とは、日本の官公署や自治体が発行した公文書について、外務省に証明を付けてもらう手続きです。
 
海外の学校や役所に日本の書類を提出する際、相手の機関は「本当に日本の公的機関が出した書類か」を自力で確かめられません。そこで、外務省が書類に付箋形式の証明を付け、公文書であることを保証するのが、アポスティーユ申請や公印確認です。
 

公印確認とアポスティーユ申請の違い

外務省が行う書類の証明には、アポスティーユのほかに公印確認という種類もあります。どちらも日本の公文書に対する外務省の証明という点は共通していますが、提出先の国と、その後に必要な手続きが異なります。
 
アポスティーユは、1961年10月5日に採択されたハーグ条約(外国公文書の認証を不要とする条約、略称:認証不要条約)に基づく証明です。この条約の締約国に書類を提出する場合、外務省でアポスティーユを取得すれば、駐日大使館・(総)領事館の領事認証を受けたものと同等に扱われます。つまり、外務省での手続きだけで書類をそのまま提出先国で使えるようになります。
 
一方の公印確認は、ハーグ条約に加入していない国へ書類を提出する場合の証明です。外務省で公印確認を受けた後、日本にある提出先国の大使館・(総)領事館で領事認証を受ける必要があります。外務省の手続きだけでは完了しない点が、アポスティーユとの大きな違いといえます。
 
両者の違いを整理すると、次のとおりです。
 
項目アポスティーユ公印確認
提出先国ハーグ条約の締約国ハーグ条約の非締約国
外務省の証明後の手続き不要(そのまま提出できる)駐日大使館・(総)領事館の領事認証が必要
手続きの窓口外務省のみ外務省+駐日大使館・(総)領事館
 
なお、公印確認を受けた書類は、現地にある日本大使館や総領事館で重ねて証明を受けることができません。提出先から現地の日本大使館での証明を求められているのに、誤って外務省で公印確認を受けてしまうと、手続きをやり直すことになるため気をつけましょう。
 

アポスティーユを求められる主なケース

アポスティーユが必要になるのは、外国での手続きに日本の公文書を提出し、提出先からアポスティーユの取得を求められた場合です。外務省は、婚姻・離婚・出生の届出、査証(ビザ)申請、会社設立、不動産購入などを代表的な手続きとして挙げています。
 
個人の場合であれば、次のような場面で求められることが多いでしょう。
 
  • 留学のため、卒業証明書や成績証明書を提出する
  • 海外就職で、学歴・経歴を証明する書類を提出する
  • 国際結婚で、戸籍謄本などを相手国の役所へ提出する
  • 海外移住で、住民票や無犯罪証明などを提出する
 
たとえば韓国の語学堂(大学付属の語学教育機関)では、出願書類として最終学歴の卒業証明書にアポスティーユを付けるよう求められるのが一般的です。中国も2023年11月7日から日本との間で条約が発効し、それまで必要だった中国大使館の領事認証に代わってアポスティーユで対応できるようになりました。
 

迷ったら提出先に確認する

アポスティーユと公印確認のどちらが必要かは、提出先国がハーグ条約の締約国かどうかでおおむね判断できます。ただし外務省は、締約国であっても領事認証が必要とされ、公印確認を求められる場合があると案内しています。
 
また、外務省の証明はそもそも提出先の機関や駐日大使館・(総)領事館が求めている場合にのみ申請するものです。自分の判断だけで申請を進めると、必要のない証明を取ってしまったり、求められている形式と違っていたりするおそれがあります。
 
申請前には、提出先の学校や役所、または日本にある提出先国の大使館・(総)領事館に、どの書類にどの証明が必要かを確かめておきましょう。確認の際は、必要な証明の種類(アポスティーユか公印確認か)に加えて、翻訳の要否や書類の発行期限についても聞いておくと、後の手続きがスムーズになります。
 
※参考:公印確認・アポスティーユとは(外務省)
 
この手続きの費用感を確認
入力30秒・行政書士が無料でメール回答
※回答を確認してから、依頼するか決められます。

アポスティーユを申請できる書類・できない書類

アポスティーユは、どのような書類にでも付けてもらえるわけではありません。外務省が証明できるのは、一定の条件を満たした公文書に限られます。卒業証明書や翻訳文のように、手元の書類がそのままでは申請できないケースも少なくありません。ここでは、申請できる書類の条件と、公文書・私文書の具体例を確認していきましょう。
 

申請できる書類の3つの条件

外務省がアポスティーユを付けられるのは、官公署や自治体などの公的機関が発行した公文書、または公証役場で作成された公証人認証書です。そのうえで、次の3つの条件をすべて満たしている必要があります。1つでも欠けていると受け付けてもらえないため、申請前に書類を手に取って確かめておきましょう。
 

発行日から3か月以内であること

1つ目の条件は、書類に発行日付が記載されており、その日付から3か月以内であることです。外務省は、古い書類の内容が現在も有効であるかを確認できないため、期限を設けています。
 
注意したいのは、3か月の期限が外務省に申請する時点で判断される点です。海外の提出先が独自に有効期限を定めている場合もあるので、書類を取り寄せるタイミングは、申請日と提出日の両方から逆算して決めるとよいでしょう。
 

発行機関名(発行者名)が記載されていること

2つ目の条件は、発行機関や発行者名が書類に明記されていることです。外務省は、誰がその書類を発行したのかを確かめたうえで証明を行います。そのため、市区町村長名や法務局名など、発行元がはっきりわかる記載が必要です。
 
市区町村の窓口やコンビニ交付で取得した証明書であれば、通常は発行者名が印字されています。一方、書式によっては発行元の記載が省略されているものもあるため、念のため確認しておくと安心です。
 

個人印・署名ではなく公印が押されていること

3つ目の条件は、書類に公印が押されていることです。公印とは、市区町村長の職印や官公署の印など、機関として正式に使用している印鑑を指します。
 
担当者個人の印鑑やサインだけの書類は、条件を満たしません。また、発行機関が公的機関であっても、書類のコピーには証明を受けられないため、必ず原本を用意してください。
 

外務省で直接申請できる公文書の例

公文書とは、国や地方自治体などの公的機関が発行した書類のことです。前述の3つの条件を満たしていれば、外務省へそのまま申請できます。個人がアポスティーユを求められることの多い公文書には、次のようなものがあります。
 
書類の種類主な発行機関主な利用場面
戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)市区町村国際結婚、出生・婚姻の届出
住民票の写し市区町村海外移住、長期滞在の手続き
犯罪経歴証明書(無犯罪証明書)都道府県警察就労ビザ・永住権の申請
登記事項証明書(登記簿謄本)法務局海外での会社設立、取引
印鑑登録証明書市区町村海外での不動産・相続手続き
 
ただし、犯罪経歴証明書のように、提出先国の大使館経由での手続きや封をしたまま提出することを求められる書類もあります。取得前に、提出先の指定を確認しておきましょう。
 

そのままでは申請できない私文書の例

私文書とは、公的機関以外の個人や会社、私立の学校などが作成した書類のことです。私文書は公印が押されていないため、外務省に直接持ち込んでもアポスティーユを付けてもらえません。
 
留学や就職の場面でよく求められる私文書には、私立大学・私立高校の卒業証明書や成績証明書、在職証明書、委任状、宣誓書などがあります。卒業証明書については、発行した学校の種類によって扱いが異なる場合もあるので、外務省や提出先に確認しておくと確実です。
 
見落としやすいのが、公文書に翻訳文を添付した書類です。外務省は、戸籍謄本などの公文書に翻訳文を付けて一体にした場合、その書類全体を私文書として扱うとしています。提出先から翻訳付きの書類を求められているときは、公文書のまま申請するのか、翻訳文と合わせて手続きするのかを事前に整理しておきましょう。
 
こうした私文書も、公証役場で公証人の認証を受けるなどの手続きを経れば、アポスティーユを取得できます。具体的な流れは、次の章で書類の種類ごとに解説します。
 
※参考:申請前のチェックシート(外務省)
 
この手続きの費用感を確認
入力30秒・行政書士が無料でメール回答
※回答を確認してから、依頼するか決められます。

【書類別】アポスティーユ取得までの流れ

アポスティーユを取得するまでの流れは、申請する書類が公文書か私文書かによって大きく変わります。公文書であれば外務省への申請だけで済みますが、私文書の場合は公証役場や法務局を経由しなければなりません。また、住んでいる地域によっては手続きを一括で済ませられる制度もあります。ここでは書類の種類ごとに、取得までの道筋を整理します。
 
※以下、参考:公印確認・アポスティーユ申請手続きガイド(外務省)、アポスティーユ申請書の様式(外務省)
 

公文書の場合|外務省へ直接申請するだけ

戸籍謄本や住民票の写しなどの公文書は、発行元の機関で書類を取得したら、そのまま外務省へ申請できます。流れは次の3段階です。
 
  1. 市区町村役場や法務局などで公文書を取得する
  2. 外務省へアポスティーユを申請する
  3. アポスティーユが付いた書類を受け取り、提出先へ送る
 
公文書の手続きは、外務省とのやり取りだけで完了します。ただし、書類を取得してから申請するまでに時間が空くと、発行日から3か月の期限を過ぎてしまうおそれがあります。取得後はなるべく早めに申請を進めましょう。
 

私文書の場合|公証役場→法務局→外務省の3ステップ

私立学校の卒業証明書や翻訳文、委任状などの私文書は、外務省が直接証明することができません。そこで、公証人の認証を受けて公的な性質を持たせたうえで、外務省へ申請する流れになります。
 
私文書の場合は、公証役場、法務局、外務省の3か所を順番に回るのが基本です。それぞれのステップで何をするのかを見ていきましょう。
 

ステップ1:公証役場で公証人の認証を受ける

最初のステップは、公証役場で公証人による認証を受けることです。公証人とは、法務大臣に任命された法律の専門家で、文書が正しく作成されたことを公的に証明する役割を担っています。
 
公証役場では、書類の作成者本人が公証人の前で署名や押印をするなどして、その文書が真正に成立したことの認証を受けます。卒業証明書のように学校が発行した書類の場合は、本人がその書類の内容に相違ないことを宣言する文書を作成し、そこに認証を受けるのが一般的な方法です。
 
認証の方法や必要な持ち物は、書類の種類や公証役場によって異なります。事前に利用する公証役場へ電話で問い合わせ、予約を取っておくとスムーズです。
 

ステップ2:法務局で公証人押印証明を受ける

2つ目のステップは、公証人が所属する法務局(地方法務局)で公証人押印証明を受けることです。公証人押印証明とは、認証を行ったのが在職中の公証人であり、その押印が本物であることを法務局長が証明するものです。
 
この証明は、認証を受けた公証役場と同じ都道府県を管轄する法務局でしか取得できません。たとえば、福岡法務局が証明できるのは福岡県内の公証役場で認証を受けた書類に限られます。
 
法務局での手数料は不要で、代理人が申請する場合でも委任状はいりません。窓口で申請すれば、1通あたり10〜15分程度で交付されるのが一般的です。郵送での申請に対応している法務局もあります。
 
なお、公証役場で認証を受けた書類は、ホチキスで留められた状態で交付されます。法務局は、ホチキスを外したり書き込みを加えたりした書類について、原則として証明できないとしています。受け取った書類は、そのままの状態で次の手続きに持ち込みましょう。
 

ステップ3:外務省でアポスティーユを申請する

3つ目のステップとして、公証人押印証明を受けた書類を外務省へ申請します。ここからの手続きは、公文書を申請する場合と同じです。外務省がアポスティーユを付けた書類を受け取れば、提出先へ送ることができます。
 
なお、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、長野県、新潟県の7県の公証役場では、公証人の認証と法務局長による公証人押印証明を一度に取得できます。この7県で手続きをする場合は、ステップ2の法務局へ出向く必要がなく、公証役場の次は外務省への申請に進めます。
 

ワンストップサービスなら公証役場だけで手続きが完了する

ワンストップサービスとは、公証役場での認証、法務局の公証人押印証明、外務省のアポスティーユを、公証役場で一括して取得できる制度です。申請者が公証役場で依頼すれば、3つの証明がすべて付いた状態の書類を受け取れます。
 
この制度を利用すれば、法務局や外務省へ足を運んだり書類を郵送したりする手間がなくなります。私文書の手続きにかかる日数も大幅に短縮できるため、提出期限が迫っている人にとって心強い仕組みといえるでしょう。
 

ワンストップサービスに対応している地域

外務省によると、ワンストップサービスに対応しているのは次の地域の公証役場です。
 
  • 北海道(札幌法務局管区内)
  • 宮城県
  • 東京都
  • 神奈川県
  • 静岡県
  • 愛知県
  • 大阪府
  • 福岡県
 
対応地域を整理すると、私文書の手続きの流れは次の3パターンに分かれます。
 
公証役場の所在地手続きの流れ
ワンストップサービス対応地域公証役場のみで完了
埼玉・茨城・栃木・群馬・千葉・長野・新潟の7県公証役場(認証+押印証明)→外務省
上記以外の地域公証役場→法務局→外務省
 
ワンストップサービスは、対応地域にある公証役場であれば住所地に関係なく利用できます。対象外の地域に住んでいる人でも、日程に余裕があれば、近隣の対応地域の公証役場を利用する方法も検討できるでしょう。
 

利用時の注意点

ワンストップサービスを利用する際は、公証役場に依頼するときに、ワンストップサービスを希望することを必ず伝えてください。申請者からの要請がなければ、通常の認証のみで手続きが終わってしまいます。
 
また、提出先国によって付ける証明の種類が変わる点にも気をつけましょう。ハーグ条約の締約国であればアポスティーユが付きますが、非締約国の場合は外務省の公印確認までが付与され、その後に駐日大使館・(総)領事館で領事認証を受ける必要があります。提出先国名を正確に伝え、どちらの証明が必要かを公証役場と共有しておくことで、手続きのやり直しを防げます。
 

アポスティーユ申請の必要書類

外務省にアポスティーユを申請する際は、証明を受ける書類のほかに、申請書や返信用封筒などを揃える必要があります。窓口で申請するか郵送で申請するか、本人が申請するか代理人に頼むかによっても、用意するものが少しずつ変わります。ここでは、それぞれの書類の内容と準備の際の注意点を確認していきましょう。
 
申請方法ごとの必要書類を整理すると、次のとおりです。
 
必要なもの郵送申請窓口申請
証明を受ける書類(原本)必要必要
アポスティーユ申請書必要必要
顔写真付きの身分証明書不要必要
追跡可能な返信用封筒必要必要
委任状代理人が申請する場合のみ代理人が申請する場合のみ
 
なお、外務省への申請は郵送・窓口のどちらでも手数料はかかりません。
 

証明を受ける書類(原本)

1つ目は、アポスティーユを付けてもらう書類そのものです。公文書であれば発行日から3か月以内の原本を、私文書であれば公証人の認証と法務局の公証人押印証明を受けた書類を用意します。
 
外務省はコピーには証明を行わないため、必ず原本を提出してください。提出先から複数部数を求められている場合は、その部数分の原本が必要です。外務省は予備や保管を目的とした申請を受け付けていないため、事前に提出先へ必要部数を確認しておきましょう。
 

アポスティーユ申請書

2つ目は、外務省所定の申請書です。外務省の申請書には、アポスティーユ用と公印確認用の2種類があり、形式が異なります。提出先国がハーグ条約の締約国でアポスティーユを求められている場合は、アポスティーユ申請書(APOSTILLE)を選んでください。
 

申請書の入手方法(ダウンロード・郵送請求)

申請書は、外務省のホームページからPDFファイルまたはExcelファイルでダウンロードし、印刷して使用できます。複数の書類を申請する場合は、必要な枚数をコピーして使いましょう。
 
自宅にプリンターがない人は、郵送で申請書を取り寄せることも可能です。提出先国名、必要な申請書の種類、必要部数を書いたメモ(様式は自由)に、切手を貼った返信用封筒(住所・宛名を記入)を同封し、外務本省(東京)または大阪分室に送ると、申請書が送り返されてきます。また、大阪分室の窓口には申請書が備え付けられているため、その場で記入することもできます。
 

申請書の書き方と記入例

アポスティーユ申請書には、申請者の氏名・住所・電話番号のほか、提出先国名、申請通数、証明を受ける書類の情報などを記入します。書類の情報としては、発行者の公印名や肩書き、発行者の氏名、発行年月日を、証明を受ける書類の記載どおりに書き写します。
 
たとえば戸籍謄本であれば、発行者の欄には書類末尾に記載されている市区町村長の肩書きと氏名を記入します。私文書の場合は、公証人押印証明を行った法務局長の情報を記入するのが一般的です。
 
外務省は、書類に不備があった場合に電話で連絡するとしています。申請書には、平日の日中に確実につながる電話番号を記入してください。連絡が取れないと、申請書類が受理されずにそのまま返送される場合があります。
 

本人確認書類(窓口申請の場合)

3つ目は、窓口で申請する場合に必要な身分証明書です。運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カードなど、公的機関が発行した顔写真付きの身分証明書のいずれかを持参します。
 
郵送で申請する場合、身分証明書の提出は不要です。外務省は、証明済みの書類を申請者本人の住所へ郵送することで本人確認としています。そのため、郵送申請では申請者と異なる人の住所や、差出人住所と異なる住所には書類を送ってもらえない点に注意しましょう。
 

返信用封筒(追跡可能なレターパック等)

4つ目は、証明済みの書類を送り返してもらうための返信用封筒です。外務省は、郵送申請・窓口申請のどちらであっても、追跡可能な返信用封筒を用意するよう求めています。返送先の住所と宛名を記入したうえで、申請書類と一緒に提出してください。
 
外務省が強く勧めているのは、日本郵便のレターパックです。郵送中の紛失や普通郵便の不達について外務省は責任を負わないとしているため、追跡番号で配送状況を確認できるレターパックを選ぶと安心できます。返送用レターパックの追跡番号は、差し出す前に控えておきましょう。
 
レターパック以外の方法で返送してもらう場合、郵送料は封筒の大きさや書類の重さによって変わります。料金不足にならないよう、郵便局で確認しておくと確実です。なお、外務本省(東京)の構内では封筒や切手を販売していないため、事前に準備しておく必要があります。
 

代理人が申請する場合の委任状

5つ目は、家族や知人などの代理人が申請する場合の委任状です。証明を必要としている本人(当事者)が署名した委任状を用意するか、申請書の委任状欄に当事者が署名してください。外務省によると、委任状の様式は自由で、押印も必要ありません。
 
一方、次のようなケースでは委任状を省略できます。
 
  • 当事者が未成年で、親権者が申請する場合
  • 旅行代理店、弁護士、行政書士、司法書士など、依頼人に代わって手続きを行うことが認められている人が申請する場合
  • 登記簿謄本など会社・組合名義の公文書について、その会社・組合に所属する社員が申請する場合
 
親権者が申請する場合、証明を受ける書類に親子関係が記載されていなければ、戸籍謄本などの写しを添付する必要があります。また、会社の社員であっても、戸籍謄本や卒業証明書など個人名義の書類を代理で申請するときは、当事者からの委任状が必要です。
 

アポスティーユの申請方法

外務省へのアポスティーユ申請は、郵送と窓口の2つの方法から選べます。外務省は可能な限り郵送での申請を求めており、2026年10月5日からは外務本省(東京)の窓口申請が予約制になりました。どちらの方法でも証明済みの書類は郵送で返ってくるため、住んでいる場所や都合に合わせて選ぶとよいでしょう。
 

郵送申請のやり方

郵送申請は、必要書類を封筒に入れて外務省へ送るだけで手続きが完了する方法です。外務省は郵送での申請と郵送による返却を原則としており、窓口へ出向く時間や交通費をかけずに済みます。遠方に住んでいる人や、平日の日中に時間を取りにくい人に向いている方法といえるでしょう。
 

郵送申請の手順

郵送申請は、次の流れで進めます。
 
  1. 証明を受ける書類(原本)と申請書を用意する
  2. 追跡可能な返信用封筒に返送先の住所と宛名を記入する
  3. 代理人が申請する場合は委任状を用意する
  4. すべての書類を封筒に入れ、外務本省(東京)または大阪分室へ送る
  5. 証明済みの書類が返信用封筒で届くのを待つ
 
送付の際は、申請書類を送る封筒にも追跡できる郵送方法を使うと、外務省に届いたかどうかを確認できて安心です。書類に不備があると外務省から電話で連絡が入るため、申請後しばらくは申請書に記入した番号の着信に気を配っておきましょう。
 
なお、海外からの郵送による申請を受け付けていません。また、証明済み書類の返送先も日本国内に限られており、駐日大使館・(総)領事館や海外の住所へは送ってもらえません。海外に住んでいる人は、日本国内の家族などに代理申請を依頼する方法を検討しましょう。
 

郵送先(外務本省・大阪分室)

郵送申請は、外務本省(東京)と大阪分室のどちらでも受け付けています。住んでいる地域に関係なく、都合のよい方へ送付してかまいません。
 
送付先住所
外務本省(東京)〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1 外務省南庁舎1階 外務省 領事局領事サービスセンター 証明班
大阪分室〒540-0008 大阪府大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館4階 外務省 大阪分室証明班
 
なお、郵送で申請した場合、証明済みの書類を外務本省や大阪分室の窓口で受け取ることはできません。
 

窓口申請のやり方

窓口申請は、外務本省(東京)または大阪分室に直接出向いて書類を提出する方法です。その場で職員が書類を確認してくれるため、記入漏れや不備に気づきやすい点がメリットといえます。ただし、東京と大阪では予約の有無や受付時間が異なるため、事前に確認しておく必要があります。
 

外務本省(東京)は2026年10月5日からオンライン予約制に

外務本省(東京)の窓口申請は、2026年10月5日からオンライン予約が必要になりました。予約をしていない場合、窓口で申請することはできません。
 
以前は受付時間内に来庁すれば申請できましたが、現在は予約なしで訪れても受け付けてもらえないため注意が必要です。東京の窓口を利用する予定がある人は、日程が決まった段階で早めに予約を取っておきましょう。
 

東京窓口の受付時間と予約の取り方

外務本省(東京)の窓口受付時間は、平日の14時から16時までです。土日祝日は受け付けていません。
 
予約は、外務省のホームページに掲載されている窓口予約サイトから行います。予約が完了すると、画面に予約完了の表示が出るとともに、入力したメールアドレスに予約番号が記載された予約完了メールが届きます。
 
来庁当日の流れは次のとおりです。
 
  1. 予約完了メール、顔写真付きの身分証明書、申請書類一式を持参する
  2. 外務省正面玄関の警備員に来庁の目的を伝え、予約完了メールを提示する
  3. 予約した時間に、外務省領事サービスセンター証明班の窓口で申請する
 
外務省は、窓口の混雑を避けるため、同伴者が必要な場合を除いて原則1名で来庁するよう求めています。駐車スペースはないため、電車などの公共交通機関を利用しましょう。最寄り駅は東京メトロ霞ヶ関駅で、日比谷線・丸ノ内線はA4出口、千代田線はA8出口が便利です。
 

大阪分室は予約不要|受付時間と注意点

大阪分室の窓口は、予約なしで申請できます。受付時間は平日の9時から12時15分、13時15分から17時までです。
 
ただし、大阪分室では窓口で申請書類を確認する時間が必要なため、午前は12時まで、午後は16時30分までに到着するよう求めています。受付終了時刻ぎりぎりに訪れると申請できない場合があるため、余裕をもって来庁しましょう。
 
大阪分室は大阪合同庁舎第4号館の4階にあり、最寄り駅は大阪メトロ谷町線・中央線の谷町四丁目駅(5番出口)です。窓口には申請書が備え付けられているほか、庁舎1階のコンビニではレターパックも購入できます。
 

窓口申請でも交付は郵送のみ(返信用封筒を必ず持参)

窓口で申請した場合でも、証明済みの書類はその場では受け取れず、郵送で交付されます。外務本省(東京)は郵送での交付のみ、大阪分室も原則として郵送での交付としています。
 
そのため、窓口申請の際も追跡可能な返信用封筒を必ず持参しなければなりません。外務本省(東京)の構内では封筒や切手を販売していないため、事前にレターパックなどを用意しておきましょう。
 

アポスティーユ取得にかかる日数・費用

アポスティーユを取得するまでにかかる日数や費用は、書類が公文書か私文書か、どの申請方法を選ぶかによって変わります。外務省での手続き自体は無料ですが、私文書の場合は公証役場での手数料が必要です。海外の提出先には期限があることが多いため、日数と費用の両方を把握したうえで計画的に準備を進めましょう。
 

申請から交付までの日数の目安

外務省は、申請書類に不備がなく追加の確認も必要なければ、原則として受理した日から3開庁日後に証明済みの書類を郵便で返却するとしています。たとえば月曜日に受け付けた書類は、木曜日に発送される計算です。開庁日とは、土日祝日を除いた平日を指します。
 
ただし、この3開庁日は外務省が書類を受け取ってから発送するまでの日数です。実際に手元に届くまでの期間は、申請方法によって次のように変わります。
 
申請方法手元に届くまでの目安
郵送申請申請書類の配達日数+3開庁日+返送の配達日数(おおむね1〜2週間)
窓口申請3開庁日+返送の配達日数(おおむね1週間前後)
 
郵送申請の場合は、外務省へ書類が届くまでと、外務省から返送されるまでの郵送期間がそれぞれ加わります。書類に不備があった場合や、年末年始・大型連休をはさむ場合は、さらに日数がかかると考えておきましょう。
 
私文書の場合は、外務省への申請前に公証役場と法務局での手続きが必要です。法務局の公証人押印証明は窓口であれば1通10〜30分程度で交付されますが、郵送で申請すると3〜5日ほどかかります。公証役場の予約状況によっては、認証を受けるまでに数日待つこともあるでしょう。
 

外務省への申請手数料は無料

外務省へのアポスティーユ申請は、郵送申請・窓口申請のどちらであっても手数料がかかりません。申請する書類の通数が多い場合でも、外務省に支払う費用は発生しない仕組みです。
 
公文書を申請する場合に自己負担となるのは、主に次の費用です。
 
  • 戸籍謄本や住民票などの書類の発行手数料(数百円程度)
  • 申請書類を外務省へ送る郵送料
  • 返信用のレターパック代
 
つまり公文書であれば、書類の発行手数料と郵送料を合わせて、数千円以内で手続きを済ませられます。なお、私文書の公証人押印証明を受ける法務局でも手数料はかかりません。
 

私文書の場合にかかる費用(公証人手数料など)

私文書の場合は、公証役場で公証人の認証を受ける際に公証人手数料がかかります。手数料の額は公証人手数料令という政令で定められており、全国どの公証役場でも同じです。
 
私文書の認証手数料は、書類が日本語か外国語かによって異なり、外国語の文書には加算があります。目安としては1通あたり1万円前後になると考えておくとよいでしょう。卒業証明書を英文で用意する場合や、日本語の書類に翻訳文を付ける場合は、外国語文書として扱われることが一般的です。
 
手数料は認証を受ける書類1通ごとにかかるため、複数の書類が必要なときはその分費用が増えます。また、手数料の額は改定されることもあるため、正確な金額は利用する公証役場で事前に確認してください。
 
ワンストップサービスを利用した場合、法務局の押印証明と外務省のアポスティーユにかかる追加の手数料はありません。公証役場への手数料だけで手続きが完了するため、移動や郵送の費用も抑えられます。
 
行政書士などの代行業者に依頼する場合は、上記の実費に加えて代行手数料がかかります。代行手数料は業者によって異なりますが、公文書で1万円台、私文書で数万円程度が一つの目安です。費用はかかるものの、平日に何度も公証役場や外務省へ足を運ぶ手間を省ける点がメリットといえます。
 

提出期限から逆算したスケジュールの立て方

アポスティーユの準備は、提出先の締め切りから逆算してスケジュールを組むことが大切です。手続きの途中で書類の不備が見つかると、取り直しや再申請で数週間単位の遅れが生じるおそれがあります。
 
スケジュールを立てる際は、次の3つの期限を同時に意識しましょう。
 
  1. 海外の提出先が定める提出期限
  2. 外務省が求める発行日から3か月以内という期限
  3. 提出先が独自に定める書類の有効期限(発行から6か月以内など)
 
たとえば、海外の大学へ郵送で出願書類を送る場合、海外への国際郵便の日数も考慮しなければなりません。公文書であれば提出期限の1か月前、私文書であれば1か月半〜2か月前には書類の取得を始めておくと、多少のトラブルがあっても対応できるでしょう。
 
一方で、早く準備しすぎると、外務省への申請時点で発行から3か月を過ぎてしまうことがあります。書類を取得したら、なるべく1〜2週間以内に外務省へ申請するのが理想です。提出期限が迫っている場合は、ワンストップサービス対応地域の公証役場を利用したり、窓口申請で郵送期間を短縮したりする方法も検討してみてください。
 

アポスティーユ申請でよくある不備と注意点

アポスティーユの申請は手続き自体はシンプルですが、ちょっとした見落としで書類が受理されず、返送されてしまうケースがあります。不備があると書類の取り直しや再申請が必要になり、提出期限に間に合わなくなるおそれもあります。ここでは、申請時によくある不備と、事前に防ぐためのポイントを紹介します。
 

発行から3か月を過ぎている

よくある不備の1つ目は、証明を受ける書類の発行日から3か月を過ぎてしまっているケースです。外務省は、3か月を1日でも過ぎた書類には証明を行いません。
 
この不備が起こりやすいのは、書類を早めに取り寄せたものの、提出先とのやり取りや他の書類の準備に時間がかかってしまった場合です。郵送申請では、外務省に書類が届くまでの日数も考えておく必要があります。
 
期限切れの書類は、発行元で新たに取り直すしかありません。書類を取得したら発行日をすぐに確認し、手帳やカレンダーに期限を書き込んでおくと安心です。
 

申請書の種類を間違えている

2つ目は、アポスティーユ申請書と公印確認申請書を取り違えてしまうケースです。2種類の申請書は形式がよく似ているため、ダウンロードの際に誤って別の方を選んでしまうことがあります。
 
外務省は、申請された種類の証明を書類に付けます。そのため、アポスティーユが必要なのに公印確認申請書で申請すると、提出先で受け付けてもらえない書類ができあがってしまいます。
 
申請書の上部には、アポスティーユであれば「APOSTILLE」、公印確認であれば「AUTHENTICATION」と英語で表記されています。記入を始める前に、この表記と提出先から求められている証明の種類が一致しているかを必ず確かめましょう。
 

ホチキス・綴じ方に問題がある

3つ目は、書類のホチキスを外したり、書き込みをしたりしてしまうケースです。外務省は、ホチキスを外した跡がある書類や、書き込みなどの加工がされた公文書を受け付けていません。
 
戸籍謄本などの複数ページにわたる書類は、発行時にホチキスで留められ、割印が押されていることがあります。コピーを取るためにホチキスを外したり、メモを書き込んだりすると、その時点で書類が使えなくなってしまいます。
 
私文書の場合も同様で、公証役場で認証を受けた書類は綴じられた状態のまま保管してください。書類の内容を控えておきたい場合は、ホチキスを外さずにそのままコピーを取るようにしましょう。
 

返信用封筒の不備で受け取りが遅れる

4つ目は、返信用封筒に関する不備です。主なものとして、次のようなケースが挙げられます。
 
  • 返信用封筒に住所や宛名を書き忘れている
  • 切手の料金が不足している
  • 追跡できない普通郵便の封筒を同封している
  • 申請者本人以外の住所を返送先にしている
 
外務省は、郵送申請では証明済みの書類を申請者本人の住所へ送ることで本人確認を行っています。そのため、申請者と異なる人の住所や、差出人住所と異なる住所には書類を送ってもらえません。
 
また、普通郵便は配達状況を追跡できず、万が一届かなかった場合でも外務省は責任を負わないとしています。返信用封筒にはレターパックなど追跡できるものを選び、返送先の住所と宛名に誤りがないかを投函前に見直しておきましょう。
 

提出先国が求める追加要件を見落としている

5つ目は、外務省の手続きは問題なく終わったものの、提出先国が求める追加の要件を満たしていなかったケースです。アポスティーユを取得しても、提出先の求める条件に合っていなければ書類を受け付けてもらえません。
 
見落としやすい要件には、次のようなものがあります。
 
  • 翻訳文の添付が必要か、翻訳者や翻訳の形式に指定があるか
  • 書類の有効期限(発行から6か月以内など)が定められているか
  • 原本とコピーのどちらを、何部提出する必要があるか
  • 締約国であっても、アポスティーユではなく領事認証を求めていないか
 
特に翻訳文については、日本で翻訳文を付けてからアポスティーユを取得するのか、アポスティーユを取得した後に現地で翻訳するのかによって手続きの流れが変わります。国や提出先によって対応が異なるため、自己判断で進めると二度手間になりかねません。
 
こうした要件は、外務省ではなく提出先が決めるものです。申請前に提出先の学校や役所、日本にある提出先国の大使館・(総)領事館に確認し、求められている条件をすべて把握したうえで手続きを始めましょう。
 

取得したアポスティーユの真正性を確認する方法

外務省が発行したアポスティーユは、インターネット上のサイトで本物かどうかを確認できるようになっています。海外の提出先が書類の真正性を確かめたい場合に利用する仕組みですが、申請者自身が受け取った書類の内容を確認する際にも役立ちます。ここでは、確認サイトの概要と使い方を紹介します。
 

アポスティーユ真正性確認検索サイトとは

アポスティーユ真正性確認検索サイトとは、外務省が運営する、アポスティーユが正式に発行されたものかを照会できるウェブサイトです。英語表記では「Apostille Verification」という名称で、海外の提出先機関が日本の書類を受け取った際に、偽造ではないかを確かめるために利用されます。
 
外務省は、アポスティーユの提出先である外国機関が真正性の確認を必要とする場合に、このサイトで確認できると案内しています。提出先の担当者がサイトで照会すれば、日本の外務省へ問い合わせなくても書類の信頼性を確かめられるため、海外での手続きがスムーズに進みやすくなるでしょう。
 
ただし、確認できるのは2026年6月1日以降に発行された、QRコード付きのアポスティーユに限られます。それより前に発行されたアポスティーユは、このサイトでは照会できないため注意してください。
 
また、サイトは英語のみで提供されています。提出先の外国機関が利用することを前提としているためで、日本語のページは用意されていません。
 
※参考:アポスティーユ真正性確認検索サイト(英語)
 

確認サイトの使い方

確認サイトでは、アポスティーユに記載された情報を入力するだけで照会ができます。入力が必要な項目は、次の3つです。
 
入力項目(英語表記)内容入力時の注意
Apostille Numberアポスティーユの証明番号半角数字のみ
Apostille Dateアポスティーユの証明日付半角数字のみ
Access Codeアポスティーユに記載されたアクセスコード半角英数字のみ
 
使い方の流れは、次のとおりです。
 
  1. 外務省のアポスティーユ真正性確認検索サイトにアクセスする
  2. 手元のアポスティーユに記載された証明番号、証明日付、アクセスコードを確認する
  3. それぞれの項目を半角で入力し、「Search」ボタンを押す
  4. 表示された照会結果を確認する
 
2026年6月1日以降に発行されたアポスティーユにはQRコードが付いているため、提出先の担当者はこのQRコードを読み取ってサイトにアクセスすることもできます。
 
申請者としては、アポスティーユ付きの書類を受け取った時点で、証明番号やアクセスコードがはっきり読み取れる状態かを確認しておくと安心です。提出先から真正性の確認方法について問い合わせがあった場合は、このサイトを案内するとよいでしょう。
 
※参照:公印確認・アポスティーユとは(外務省)、アポスティーユ真正性確認検索サイト(英語)
 

アポスティーユ申請に関するよくある質問

アポスティーユの申請では、住んでいる場所や申請する人、書類の部数などによって、細かな疑問が出てくることがあります。ここでは、申請を検討している人から寄せられることの多い質問を取り上げ、外務省の案内をもとに回答します。自分の状況に当てはまるものがないか確認してみてください。
 

Q. 海外在住でも申請できる?

海外に住んでいる人が、海外から外務省へ直接申請することはできません。外務省は海外からの郵送による申請を受け付けておらず、証明済み書類の返送先も日本国内の住所に限っています。
 
また、アポスティーユを発行できるのは日本の外務省だけです。海外にある日本大使館や総領事館では、アポスティーユの手続きに対応していません。
 
海外在住の人がアポスティーユを取得する場合は、日本国内に住む家族や知人に代理申請を依頼するのが一般的な方法です。頼める人がいない場合は、行政書士などの代行業者を利用することも検討しましょう。
 

Q. 家族や友人に代理で申請してもらえる?

家族や友人に代理で申請してもらうことは可能です。その場合は、証明を必要としている本人が署名した委任状を用意するか、申請書の委任状欄に本人が署名してください。
 
外務省によると、委任状の様式は自由で、押印も不要とされています。代理人が窓口で申請する場合は、代理人自身の顔写真付き身分証明書が必要です。
 
なお、郵送申請では、証明済みの書類は申請者の住所にしか送ってもらえません。代理人が申請する場合も、返送先の住所が差出人住所と一致しているかを確認しておきましょう。
 

Q. 1つの書類に複数部数申請できる?

提出先から複数部数を求められている場合は、必要な部数分のアポスティーユを申請できます。ただし、外務省はコピーには証明を行わないため、部数と同じ数の原本を用意しなければなりません。
 
たとえば戸籍謄本を3部提出する必要がある場合は、市区町村で戸籍謄本を3通取得し、それぞれにアポスティーユを付けてもらいます。申請書の申請通数の欄には、必要な部数を正確に記入してください。
 
一方で、外務省は予備や保管を目的とした申請を受け付けていません。念のために多めに取っておくことはできないため、提出先に必要な部数を確認したうえで申請しましょう。
 

Q. 急ぎの場合、即日発行は可能?

外務省での手続きは、即日発行には対応していません。郵送申請・窓口申請のどちらであっても、書類に不備がなければ原則として受理から3開庁日後に郵便で返却される仕組みです。
 
少しでも早く受け取りたい場合は、窓口申請を選ぶことで郵送申請よりも日数を短縮できます。外務本省(東京)の窓口を利用するときは、オンライン予約が必要な点を忘れないようにしてください。
 
私文書の場合は、ワンストップサービスに対応している公証役場を利用すると、法務局や外務省への申請が不要になります。公証役場での認証と同時にアポスティーユが付与されるため、手続きにかかる日数を大幅に短縮できるでしょう。
 

Q. 提出先が「領事認証」を求めている場合はどうする?

提出先から領事認証を求められている場合は、アポスティーユではなく公印確認を申請します。外務省で公印確認を受けた後、日本にある提出先国の大使館・(総)領事館で領事認証を受けるという2段階の手続きになります。
 
外務省によると、提出先国がハーグ条約の締約国であっても、領事認証を求められる場合があります。この場合にアポスティーユを取得してしまうと、提出先では受け付けてもらえません。
 
外務省で公印確認を申請する際は、アポスティーユ申請書ではなく公印確認申請書を使用してください。領事認証の手数料や必要書類、所要日数は大使館・(総)領事館ごとに異なるため、事前に各大使館へ確認しておく必要があります。
 

まとめ

アポスティーユは、ハーグ条約の締約国に日本の公文書を提出する際に必要となる外務省の証明です。戸籍謄本や住民票などの公文書であれば外務省へ直接申請できますが、私立学校の卒業証明書や翻訳文などの私文書は、公証役場や法務局を経由しなければなりません。
 
手続き自体はシンプルに見えますが、発行から3か月の期限切れや申請書の取り違え、ホチキスを外してしまうといった不備があると、書類の取り直しや再申請が必要になります。私文書の場合は複数の機関を回る必要があり、提出先国が求める翻訳や領事認証の要件まで確認しなければならないため、期限が迫るなかで一人で対応するのは負担が大きいでしょう。
 
提出期限に確実に間に合わせたい人や、海外在住で自分では申請できない人、私文書の手続きに不安がある人は、アポスティーユの取得代行に対応した行政書士への相談を検討してみてください。

お手続きの費用は地域や対応内容、依頼主のご状況によって大きく異なります。
以下より簡単な質問に答えるだけで、ご自身の費用を行政書士が無料でメール案内します。
(入力30秒・行政書士が無料でメール回答)
※回答を確認してから、依頼するか決められます。

この手続きの費用感を確認
入力30秒・行政書士が無料でメール回答
※回答を確認してから、依頼するか決められます。

Contract Draftingに強い地域の行政書士を探す

お住まいの地域・対応エリアから、Contract Draftingに強い行政書士を探せます。

北海道・東北
関東
中部
近畿
中国・四国
九州・沖縄

この記事の執筆・監修者

氏名:遠藤 秋乃
行政書士・司法書士資格保有

経歴:

大学卒業後、不動産会社で4年・メガバンクの融資部門での勤務2年を経る。

2015年~2016年にかけて、司法書士試験・行政書士試験に合格。知識を活かしてさまざまな分野の相談に200件以上対応。

入管手続き、相続、企業法務、事業承継などさまざまな分野について最新事例の調査・研究を進め、行政書士資格保有者の立場から、読者に良質な情報をお届けしています。